書評・映画評【書評】 マイケル・A・ロベルト(2010)『なぜ危機に気づけなかったのか』英知出版(★★★) 「問題を解決することと、問題を見つけることは、まったく異なる能力である」。本書の帯に書いてあるコピーである。渥美俊一先生(故人、ペガサスクラブ)が、「病床の枕元に置いてあって、最後に読みたがっていた本」(田鶴子夫人)なのだそうだ。教育現場で...2012.12.13書評・映画評
書評・映画評【映画評】 「EDEN」(主演:山本太郎、中村ゆり、高橋和也): 哀しくも切なくも、心温まるゲイストーリー(★★★★★+★) 映画の上映が終わって外に出たら、ドアの前に出演者のひとりが立っていた。映画館で生の出演者を見たのは初めてである。劇中のゲイの衣装そのままのペペロンチーノ(本人)に、「おもしろかったですよ」と鑑賞後の感激を伝えた。嬉しそうに、ていねいに会釈を...2012.11.23書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 JR東日本企画(2012)『移動者マーケティング』日経BP(★★★★) マーケティングの対象となる「生活者(消費者)」「ショッパー(買い物客)」につづく、第3のターゲットが「移動者(乗客)」である。本書のエッセンスを一言でまとめるとすると、こうなるだろう。2000年から駅ナカが登場したことで、電車で移動する通勤...2012.10.13書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 柳井正(2012)『現実を視よ』PHP研究所 先週末に、ユニクロの柳井さんから新刊本が送られてきた。日経の広告欄に書籍の紹介が出ていたから、ご存知の方もいらっしゃるだろう。めずらしく、政治についての本である。3.11以来、国のあり方についての発言が多いから、とくに驚くことはなかった。2012.10.01書評・映画評
書評・映画評【書評】新雅史(2012)『商店街はなぜ滅びるのか:社会・政治・経済史から探る再生の道』光文社新書(★★★★) 本書は、「商店街」の歴史的な起源と成長・発展、および衰退のプロセスをバランスよく扱った学究的な啓蒙書である。日本近代の産物である商店街を、これほど詳細に分析した類書は存在していなかった。目から鱗の驚きの発見がたくさんあった。若き社会学者の試...2012.08.13書評・映画評
書評・映画評【書評】 近藤隆雄(2012)『サービス・イノベーションの理論と方法』生産性出版(★★★★) 『経営情報』2012年9月号の書評(ドラフト)である。今回は、わが国のサービス理論研究者として著名な近藤隆雄先生の近著を取り上げてみた。近藤先生は、よくありがちな成功事例の積み上げではなく、優れたサービスの実践を理論的に解明しようと努力され...2012.08.08書評・映画評
書評・映画評【報告書紹介】 藤島廣二(2011)『市場流通の2025年ビジョン』筑波書房 明後日(7月30日)、法政大学大学院で「MPS参加者ネットワーク協議会」が開かれる。基調講演の講演者が、藤島先生である。パネルの司会を引き受けたので、先生の著書を読んでいる。パネルディスカッションのテーマも、「花き流通はどう変わるか?市場流...2012.07.28書評・映画評
書評・映画評【書評】 野澤清(2008)『「園学(そのがく)」のすすめ:造園を哲学せよ』東京農大出版会(★★★★) 来週(5月15日)、造園家・山田茂雄さんにインタビューをお願いしている。その予習・準備で、ご子息の山田雄太郎さんからいただいた『「園学」のすすめ』を読んでいる。「東京 森のテラス」(@世田谷区仙川)の2階事務所で見つけたご本を、たまたま拝借...2012.06.04書評・映画評
書評・映画評【映画評】 「アーティスト」(The Artist)は、絶対にお薦めです(★★★★★) 連休の5月3日に、池袋の映画館で「アーティスト」を見た。サイレントの白黒映画である。この作品はお薦めである。ご存知の方もいらっしゃると思うが、第84回アカデミー賞で、5部門で最優秀賞を受賞した作品である。作品賞、主演男優賞、監督賞、衣装デザ...2012.05.07書評・映画評
書評・映画評【書評】 嶋崎秀樹(2009)『儲かる農業 「ど素人集団」の農業革命』竹書房(★★★★) 信州小諸の中棚荘に滞在していた昨夏、通称「1000メートル道路」と呼ばれる農道を毎朝走っていた。浅間山のふもとの斜面を縫って走っている農道は、標高1千メートルの等高線に沿って、小諸から隣町の御代田まで続いている。すぐ先は、旧軽井沢の避暑地で...2012.04.10書評・映画評