書評・映画評【書評】 久松達央(2013)『キレイゴトぬきの農業論』新潮新書(★★★★) ”ひっかかり”の少ない本である。すらりと読めてしまう。理由を考えてみると、著者の頭の中が「すっきり」と整理されているからだと思う。たとえば、野菜の美味しさを決める要素は、単純明快に3つに分解されている。栽培時期(旬)、品種、鮮度で野菜のおい...2013.09.29書評・映画評
書評・映画評【映画評】 スタジオジブリ(宮崎駿監督)『風立ちぬ』「わたしが宮崎作品に感じた”戸惑い”の正体」(★★★★) 封切りから2か月、宮崎駿監督の『風立ちぬ』はいまだ観客動員数でトップを走り続けている。先月末、釧路マラソン(30K)を走る前の夜に、大森のテアトル系の映画館でジブリの新作を見た。映像の美しさに反して、大いなる違和感を感じてスクリーンを後にし...2013.08.26書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 田邊学司(2013)『なぜ脳は「なんとなく」で買ってしまうのか?』ダイヤモンド社(★★★) 新刊本を贈られたらすぐにお礼状を書くのが習慣である。ところが、大学は一斉休暇。礼状を出す代わりに書評を書くことにした。「マーケティング・サイエンス学会理事」とカッコ書きにあったから、著者はサイエンス(技術)寄りの先生としてわたしに献本してく...2013.08.17書評・映画評
書評・映画評【書評】 越谷オサム(2011)『陽だまりの彼女』新潮社(★★★★★) 恋愛小説は読まない。書店でラブストーリーを買い込むなど、およそ考えもつかない。そうなのだが、なぜか親しい女ともだちから、「先生、絶対に読んでくださいね!」と懇願された一冊だった。夏季集中授業時に、駅前の「戸田書店」で店員さんに書名を検索して...2013.08.17書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 なかだえり(2013)『駅弁女子:日本全国を旅して食べて』淡行社(★★★★★) 東京駅のステーションギャラリーで購入した本である。刊行は2013年4月8日。少し時間が過っているが、おもしろい新刊本として紹介したい。著者は法政大学工学部建築学科卒(修士)のライターさんである。全国くまなく食べ歩いた駅弁のイラスト集である。2013.08.12書評・映画評
書評・映画評【書評】 松井忠三(2013)『無印良品は仕組みが9割』角川書店(★★★★) 無印良品の松井会長とは、15年来の知り合いである。最近では、「SPRING」(サービス産業生産協議会)の会合でしばしばお会いする。それ以前には、SC協会やJFMAに関係した会合でお会いすることがあった。無印の花屋さん「花良品」からJFMAの...2013.08.12書評・映画評
書評・映画評【書評】奥田政行(2010)『人と人をつなぐ料理~食で地方はよみがえる』新潮社(★★★★) 気に入った本は、知り合いの経営者や知人に勧めることにしている。頼まれもしないのに突然本が届くのだから、迷惑に思う友人もいるだろう。でも、そんなことにはお構いなしだ。本書もおもしろかったので、食品スーパーや惣菜・飲食関係のビジネスに携わってい...2013.06.11書評・映画評
書評・映画評【書評】 岡本重明(2012)『田中八策(でんちゅう はっさく)』光文社(★★★★) 昨夏に、著者の岡本重明さんから献本していただい本を紹介する。ざっと眺めて書棚に積んでおいたものを、昨日通読した。前著(2010)『農協との30年戦争』から3年が経過している。その間、二度の政権交代があって、農政はTPP参加に向かってぐいぐい...2013.05.17書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 ドン・ソーダクィスト(2012)『ウォルマートの成功哲学』ダイヤモンド社(★★★★) 創業者サム・ウォルトンの著書『ロープライスエブリデイ』など、ウォルマートに関する書籍はたくさん刊行されている。いまさらと思って読んだのだが、新たな発見があった。なんといっても、創業者が亡き後でも10倍以上の成長を達成している企業である。そこ...2013.05.10書評・映画評
書評・映画評【映画評】 ケン・ローチ監督「天使の分け前」(★★★★★) 連休の5月4日、銀座テアトルシネマでロードショウ上映中の「天使の分け前」(Angel's Share)を見た。ケン・ローチ監督作品のイギリス映画である。美しくも寒々としたスコットランドの原野と街並み、ウイスキーの醸造所が舞台になっている。見...2013.05.05書評・映画評