ライブラリー

書評・映画評

【書評】藤原辰史(2018)『給食の歴史』岩波新書(★★★★★)

お盆明けの土・日で、藤原辰史著『給食の歴史』(岩波新書)を読んだ。第二次世界大戦後、日本人とくに小学生の味覚に影響を与えた学校給食のはじまり(+戦前の給食前史)と歴史的・運動史的な意味を、文献とインタビューで構成した良書である。この本の存在...
Research & Reports

【寄稿文】「HC業界におけるイノベーション:いま何をなすべきか?」『DIY会報』2023年夏季号(No.171)

『DIY白書』(年報の解説記事)の時代から、約20年間に渡ってDIY協会へ寄稿を続けてきた。今回の夏季号では、「ホームセンター業界におけるイノベーション」を取り上げてみた。HC業界に限らず、いくつかの業界の経営課題について考えることは、わた...
書評・映画評

【書評・新刊紹介】恩田達紀(2023)『米中冷戦がもたらす経営の新常識』日経BP(★★★★★)

恩田さんとは、中国・上海ではじめてお会いした。2000年代の中ごろで、ユニクロやローソンが中国に進出した直後だった。当時の恩田さんは、三菱UFJリサーチ&コンサルティングに勤めていた。少し前は、中国国営企業の顧問を務めておられた。仕事の中身...
Research & Reports

マーケティングにおける「消費者インサイト(consumer insight)」の意味

インテージの「CXセミナー(顧客体験勉強会)」で使うため、キーワードの「消費者インサイト」を説明する必要に迫られている。英語のinsightは、日本語では、「洞察(力)」「知見」「発見」「直感」などと訳されている。マーケティング用語としては...
Research & Reports

インスタグラムの反応率(フォロワーの「いいね!」の比率)、標準値は3~5%?

『日経MJ』の6月30日号(金)で、「マイクロインフルエンサー」が一面の記事に取り上げられていた。SNSのフォロワー数は10万人以下だが、趣味や特技を活かして、企業の商品やサービスの「押し」(プロモーション)に貢献しているインスタグラマーや...
書評・映画評

【書評】森本守人(2022)『業務スーパーの競争しない経営』ダイヤモンド社(★★★★)

「驚嘆、その手があったか」という友人の土屋裕雅会長(カインズ)の帯コピーを見て、衝動買いしてしまった。でも(笑)、おもしろかった。「しない(経営)」という書名がブームになっている。土屋会長の従兄さんの土屋哲雄専務(ワークマン)も、『ワークマ...
書評・映画評

【映画評】坂本龍一主演+音楽『戦場のメリークリスマス』(★★★)

新潟県上越市にある「高田世界館」で、坂本龍一主演の「戦場のメリークリスマス」を観た。世界館は、1916年(大正5年)に常設映画館として開館した、現存する日本最古の映画館だ。館内の画像は昨夜、椅子の配置や天井の飾りなどの様子をインスタにアップ...
Research & Reports

【調査結果】「おにぎり温めますか?」(小川の友人調査とマクロミルの自主調査)

そもそもの発端は、かみさんとの会話だった。昨日、ローソンの本社(@品川区大崎)で、DX・発注システム担当の執行役員へのインタビューがあった。その際、北国の北海道と福島県+南国の沖縄県では、コンビニの店員さんから、「おにぎり温めますか?」と尋...
Research & Reports

【セミナー資料】ワークマンの「アンバサダー・マーケティング」(顧客体験に関する勉強会@2023年5月23日)

昨日、調査会社のインテージでセミナー(顧客体験に関する勉強会)が実施されました。わたしは、解説者かつパネラーとして登壇しました。セミナーのために事前に準備した資料を公開します。ワークマンの林知幸広報部長のインタビューをもとに、小川が書き下ろ...
Research & Reports

【インタビュー】小川孔輔「ホーム・デポから学ぶ 国内HCがやるべきこと」『ダイヤモンド・ホームセンター』2023年4月15日号

『ダイヤモンド・ホームセンター』の特集は、「5兆円市場を創り出す」。高浦編集長の質問に、わたしが応える形式で、神田小川町でインタビューは進行。第一特集「常識にとらわれないイノベーション」に登場しているのは、松村大貴氏(ハルモニアCEO)、数...