ライブラリー

Research & Reports

【寄稿文】「日本の森林を再生する:“中国木材”の環境保全ビジネス」『DIY会報』2024年新春号(No.172)

年に2回、DIY協会の会報に寄稿をさせてもらっている。協会の企画部門からは、ホームセンター業界の経営課題に関連して、マネジメントに何らかの示唆を与える論考を要望されている。ただし、今回は、いままでの原稿とは異色のテーマと内容を選択することに...
書評・映画評

【新刊紹介】山口周(2023)『武器になる哲学:人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』KADOKAWA(★★★★)

元コンサルタントが書いた哲学書である。本書は、実は哲学の入門書でもガイドブックでもない。ターゲットは、意識高い系の企業人である。わたしは学生時代に哲学書を読まなかったが、哲学がなんとなく仕事に役立ちそうだと思っていた。わたしのように好奇心か...
書評・映画評

【書評】酒井敏(2023)『カオスなSDGs、グルっと回せばうんこ色』集英社新書(★★★★)

京大の先生らしくない!なんとも下品なサブタイトルだ(笑)。たしかにSDGsの絵具17色をまぜれば、うんこ色になるだろう。それでも、中身はおもしろい。本書がおもしろい理由は、突き詰めて考えると、わたしも「SDGs」という言葉があまり好きではな...
書評・映画評

【書評】吉野源三郎(2017)『君たちはどう生きるか(新装版)』マガジンハウス(★★★★★)

宮崎駿のアニメ作品は、本書と同じタイトルが与えられている。読み方にもよるが、宮崎アニメは原作者(吉野源三郎氏)の作品や思想をなぞっているわけではない。別物である。本書の初版は、昭和12年(1937年)に刊行されている。いまとなっては確かめよ...
書評・映画評

【書評】藤原辰史(2018)『給食の歴史』岩波新書(★★★★★)

お盆明けの土・日で、藤原辰史著『給食の歴史』(岩波新書)を読んだ。第二次世界大戦後、日本人とくに小学生の味覚に影響を与えた学校給食のはじまり(+戦前の給食前史)と歴史的・運動史的な意味を、文献とインタビューで構成した良書である。この本の存在...
Research & Reports

【寄稿文】「HC業界におけるイノベーション:いま何をなすべきか?」『DIY会報』2023年夏季号(No.171)

『DIY白書』(年報の解説記事)の時代から、約20年間に渡ってDIY協会へ寄稿を続けてきた。今回の夏季号では、「ホームセンター業界におけるイノベーション」を取り上げてみた。HC業界に限らず、いくつかの業界の経営課題について考えることは、わた...
書評・映画評

【書評・新刊紹介】恩田達紀(2023)『米中冷戦がもたらす経営の新常識』日経BP(★★★★★)

恩田さんとは、中国・上海ではじめてお会いした。2000年代の中ごろで、ユニクロやローソンが中国に進出した直後だった。当時の恩田さんは、三菱UFJリサーチ&コンサルティングに勤めていた。少し前は、中国国営企業の顧問を務めておられた。仕事の中身...
Research & Reports

マーケティングにおける「消費者インサイト(consumer insight)」の意味

インテージの「CXセミナー(顧客体験勉強会)」で使うため、キーワードの「消費者インサイト」を説明する必要に迫られている。英語のinsightは、日本語では、「洞察(力)」「知見」「発見」「直感」などと訳されている。マーケティング用語としては...
Research & Reports

インスタグラムの反応率(フォロワーの「いいね!」の比率)、標準値は3~5%?

『日経MJ』の6月30日号(金)で、「マイクロインフルエンサー」が一面の記事に取り上げられていた。SNSのフォロワー数は10万人以下だが、趣味や特技を活かして、企業の商品やサービスの「押し」(プロモーション)に貢献しているインスタグラマーや...
書評・映画評

【書評】森本守人(2022)『業務スーパーの競争しない経営』ダイヤモンド社(★★★★)

「驚嘆、その手があったか」という友人の土屋裕雅会長(カインズ)の帯コピーを見て、衝動買いしてしまった。でも(笑)、おもしろかった。「しない(経営)」という書名がブームになっている。土屋会長の従兄さんの土屋哲雄専務(ワークマン)も、『ワークマ...