書評・映画評【ミュージカル・映画評】劇団四季「ゴースト&レディ」(★★★★★+★) 2012年まで、わたしの人生はミュージカルとは無縁だった。ところが、浅利慶太さんの分厚い本を読んでから、劇団四季を観るために全国の劇場に足を運ぶようになった。最初の四季体験は、大阪のライオンキングだった。いまでは、年に4、5回は四季のステー...2024.05.17書評・映画評
書評・映画評【映画の紹介記事】「オッペンハイマー、アメリカと原爆」『ニューズウイーク日本語版』(2024年4月16日号) この雑誌は、わたしの脳みそを激しく刺激する。ときどきの映画の紹介文なども、そのうちの一つだ。今回は、興味深い特集記事になっていた。原爆の父の物語である。 映画の主人公、オッペンハイマーは、米国人の物理学者。彼を有名にしたのは、原子爆弾を開...2024.04.11書評・映画評
書評・映画評【書評】杉本貴司(2024)『ユニクロ:柳井正と同志たち、その悪戦苦闘の物語』日本経済新聞出版(★★★★) 一昨日の夕方のことである。神田小川町の事務所に一冊の本が届いていた。 表紙が真っ赤で、見慣れた白抜きのロゴ。本のタイトルは、「ユニクロ」。デザイン装丁は、佐藤可士和さん。著者は、日本経済新聞編集委員の杉本貴司さん。奥付けをみると、孫さんの...2024.04.10書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】正垣泰彦(2024)『サイゼリヤの法則:なぜ自分中心をやめると、ビジネスも人生もうまくいくのか?』(KADOKAWA) 本書は、サイゼリヤの創業者、正垣泰彦氏の2番目の著書である。最初の本『おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ』(日経BP、2011年)は、発売直後の2011年8月に、学部ゼミ生たちの課題図書に指定した。 はじめの30頁...2024.04.07書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】三宅宏(2024)『世界はマーケティングでできている』総合法令出版(★★★★) 本書の「はじめに」で、懐かしいエピソードを見つけた。著者の三宅宏さんの師匠で、わたしも若いころにお世話になった村田昭二先生の言葉である。「マーケティングとは何か?」という根源的な問いかけに対して、慶應義塾大学(当時)の村田先生(故人)の答え...2024.03.23書評・映画評
書評・映画評【書評、新刊紹介】江尻義久(2023)『最旬のファッション、最速の決断、最高の満足』ダイヤモンド社 2008年に、日本ショッピングセンター協会が主催するセミナーの講師として、ハニーズの江尻義久社長(当時、現会長)をお招きした。あれから、江尻会長とは15年のおつきあいになる。2009年に出版した拙著『マーケティング入門』(日本経済新聞出版社...2024.02.03書評・映画評
書評・映画評【良書、紹介】弘中惇一郎(2021)『生涯弁護人:事件ファイル1』講談社(★★★★★) 先週、関西出張に向かう新幹線のぞみ号で、新大阪まで移動中に「はじめに」と「あとがき」を読んだ。全体の概要を把握した後で、第一章「国策捜査との闘い」(村木厚子氏)を帰路に読み終えた。壮絶ながら、筆者の淡々とした筆致に感心した。地頭がいい人とは...2024.01.22書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】山口周(2023)『武器になる哲学:人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』KADOKAWA(★★★★) 元コンサルタントが書いた哲学書である。本書は、実は哲学の入門書でもガイドブックでもない。ターゲットは、意識高い系の企業人である。わたしは学生時代に哲学書を読まなかったが、哲学がなんとなく仕事に役立ちそうだと思っていた。わたしのように好奇心か...2024.01.13書評・映画評
書評・映画評【書評】酒井敏(2023)『カオスなSDGs、グルっと回せばうんこ色』集英社新書(★★★★) 京大の先生らしくない!なんとも下品なサブタイトルだ(笑)。たしかにSDGsの絵具17色をまぜれば、うんこ色になるだろう。それでも、中身はおもしろい。本書がおもしろい理由は、突き詰めて考えると、わたしも「SDGs」という言葉があまり好きではな...2023.12.25書評・映画評
書評・映画評【書評】吉野源三郎(2017)『君たちはどう生きるか(新装版)』マガジンハウス(★★★★★) 宮崎駿のアニメ作品は、本書と同じタイトルが与えられている。読み方にもよるが、宮崎アニメは原作者(吉野源三郎氏)の作品や思想をなぞっているわけではない。別物である。本書の初版は、昭和12年(1937年)に刊行されている。いまとなっては確かめよ...2023.09.18書評・映画評