書評・映画評【書評】石井良明(2016)『成城石井の創業:そして成城石井はブランドになった』日本経済新聞出版社(★★★★★) 創業者の石井さんは、創業から30年で現役を引退している。2004年に「レインズインターナショナル」(牛角)に事業を売却して、すでに12年が経過している。ところが、時代が劇的に変わっているのに、成城石井のオリジナルコンセプトはいまだに光り輝い...2016.07.18書評・映画評
書評・映画評【書籍紹介】 「シリーズ・いま日本の農を問う(3)」(2015)」『有機農業が開く可能性:アジア、アメリカ、ヨーロッパ』ミネルヴァ書房(2015年) 友人・知人たちが、このシリーズに寄稿している。日本の農業、とりわけ有機農業を中心に、戦後の農政と民間での農業への取り組みを紹介したシリーズである。昨年12月の段階で、9册が刊行されている。その中から、最初の1冊を取り上げてみる。二冊目(6と...2016.07.02書評・映画評
書評・映画評【書評】 中尾佐助(1966)『栽培植物と農耕の起源』岩波新書(★★★★★+★) 本書を読了してから、2012年に復刻になった『料理の起源』(吉川弘文館)を発注した。本書があまりにおもしろかったので、復刻版の到着が待ち遠しい。50年前に書かれた本とはとても思えない。これほど鮮度が落ちない本も珍しいのではないだろうか。2016.05.15書評・映画評
書評・映画評【書籍紹介】井田徹治(2010)『生物多様性とは何か』岩波文庫(★★★★) 直感的に正しいと思っていることのひとつに、「生物(種)の多様性」の確保がある。ただし、科学的に証明したデータを見たことがなかった。なぜ人間や地球にとって生物の多様性が必要なのか。ロジカルな説明が必要とは感じていたが、論理的に詰めて考えたこと...2016.05.09書評・映画評
書評・映画評【書評】ランド・ポール/浅川芳裕訳(2015)『国家を喰らう官僚たち:アメリカを乗っ取る新支配階級』新潮社(★★★) 表紙も帯も(苦笑)小川先生の本並みにセンセーショナルだ。自由の国アメリカで、官僚が新しい支配階級になりつつある。「国家の略奪行為だ」と現職上院議員ランド・ポール氏が激白している。官僚国家に成り下がってしまった米国への警鐘と、市民の自由侵害に...2015.12.19書評・映画評
書評・映画評【書評】 岩井克人(2015)『経済学の宇宙』日本経済新聞出版社(★★★★★+★) こんなにおもしろくて知的好奇心を刺激する本は、この何十年か読んだことがない。無味乾燥な学問だと感じたので、20歳の時に経済学を専攻することをやめて経営学に転じた。マルクスは、イデオロギー的に過ぎて嫌気がさした。新古典派の経済学は、単なる数学...2015.09.13書評・映画評
書評・映画評【書評】 大西洋(2015)『三越伊勢丹ブランド力の神髄: 創造と破壊はすべて「現場」から始まる』PHP新書(★★★★) かみさんから手渡された本だ。評価は慎重に。大西社長の本の奥付は、5月1日になっている。社員向けには、8月になってお中元代わりに配布されたものらしい。「誤字脱字がまったくない!」と、隣りにいる契約社員の女性が自慢していた。わたしの本はたしかに...2015.08.11書評・映画評
書評・映画評【書評】 藤井聡 (2015)『超インフラ論 地方が甦る「四大交流圏」構想』 PHP新書(★★★★) 『新潮45』(5月号)では、筆者のマック批判が藤井氏の「大阪都構想批判」でかすんでしまった。本書を読んではじめて藤井氏が経済学者だと知った。アベノミックスの「第2の矢」(財政政策=公共事業)を積極的に活用すべきで、とりわけ整備新幹線にお金を...2015.07.22書評・映画評
書評・映画評【書評】川島蓉子(2015)『社長、そのデザインでは売れません!』日経BP社(★★★★) 6人の大物経営者・天才クリエイターに対するインタビュー記録をまとめたもの。デザインがテーマだが、内容的には、経営のビジョンを扱っている本として読める。本のタイトルのつけ方が上手!思わず買ってしまった。2015.07.05書評・映画評
書評・映画評【書評】 堤未果(2014)『沈みゆく大国 アメリカ』集英社新書(★★★★) 続編『沈みゆく大国 アメリカ~逃げ切れ日本~』が5月に発刊されている。とりあえず昨日は、正編を読んだ。事実を知って本当に残念だったのは、オバマさんの医療改革が不幸な結末に終わっていること。医療難民になった米国民の姿が本当だとすると、日本も確...2015.06.23書評・映画評