書評・映画評

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書評:浅川芳裕(2010)『日本は世界第5位の農業大国』講談社(★★★★★)

淺川氏の著作は、農水省(戦後農政)に対する徹底的な批判の書である。日本の農業は捨てたものではない。実体を見れば、日本は世界第5位の農業生産国である。農業の潜在力を殺いできたのは、官僚たちの自己保身のせいである。
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渥美俊一・桜井多恵子(2010)『チェーンストアの商品開発』ダイヤモンド社(★★★★★)

渥美俊一先生と桜井さんが、新しい本を出版した。『チェーンストアの商品開発』である。渥美先生の仕事の仕方とそのパワーには、いつも本当に頭が下がる思いである。80歳代の半ばに至って、なおいまだに新しいアイデアを満載した書を次々に世に問うている。
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新刊書紹介:志村なるみ(2010)『ABC Cooking Studio:女性の心をつかむブランディングの軌跡』朝日新聞出版(★★→★★★★)

志村なるみさんから、月曜日に本がどっさり届いた。「ようやく、あの本が出たのだな」とわかった。奥付の出版日は4月30日だが、サインの日付は、“April 20, 2010”になっていた。5冊のうちの一冊には、「小川先生へ」とわたしの名前が入っ...
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書評: 佐藤奈緒子(2010)『福祉で起業:カリスマ社長誕生秘話』すずらん工房(★★★+★)

これから、二冊の本を連続して書評することになる。どちらも、女性起業家がご自身で書かれた本である。本書、佐藤奈緒子『福祉で企業』と志村なるみ『ABC Cooking Studio:女性の心をつかむブランディングの軌跡』である。本の編集の仕方も...
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書評: 安土敏(2010)『スーパーマーケットほど素敵な商売はない』ダイヤモンド社(★★★★)

スーパーマーケット経営の基本を解説した書である。4月の課題図書に指定してある。正直に話すと、本書を紹介するに当たって、個人的なコンフリクトを感じている。というのは、尊敬するもうひとりの人物、経営コンサルタントの渥美先生と著者の安土氏とは、P...
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書評: 岩崎夏海(2010)『もし高校野球部の女子マナージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』ダイヤモンド社(★★★★)

話題になっている本である。発売(12月3日)から一ヶ月半の時点(1月22日)で4刷りまで行っている。小学館の園田さんが「先生の参考までに!」と研究室に持参してきた。トルコ行きの飛行機の中で読んだ。おもしろかった。
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書評: 齋藤泉(2009)『またあなたから買いたい!』徳間書店(★★★★)

副題が、「カリスマ新幹線アテンダントの一瞬で心をつかむ技術」である。山形新幹線の車内販売の名人、齋藤泉さんの接客サービスが紹介されている。卓越したサービスの事例を探していたところ、どなたかに紹介されて読んでみた。ほんとうに、おもしろい!
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文献紹介: J・R・ロシター&S・ベルマン(2009)『戦略的マーケティング・コミュニケーション』東急エージェンシー(★★★)

ゼミ生に”せがまれて”、広告マネジメンの専門書を、春休みのテキストに採用することにした。女子学生たちが、広告関連の本を読みたがったからだ。本日から春合宿に入るが、彼女らは自らの要求について、いまごろ大いに後悔しているだろう。
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書評:岡本重明『農協との「30年戦争」:誰もかけなかった巨大組織の「闇」』文春新書(★★★★)

インパクトのある書名である。タイトルの魅力だけで、1万部は売れた本だと思う。しかし、内容はいたってまじめである。著者の岡本重明氏は、父親の急死で大学への進学が叶わず、普通高校を卒業してから農業の道に入った。電照キクの栽培からはじめたので、花...
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書評:加藤直美(2009)『コンビ二食と脳科学:「おいしい」と感じる秘密』祥伝社文庫(★★★★)

自分の食生活の「コンビ二依存度」はどれくらいだろうか? 私自身、1990年代後半から2007年の秋まで、10年間ほど都心のアパートに住んでいた。1LDKの部屋は、大学の近く、市ヶ谷駅の裏手にあった。だから、ずいぶんとコンビ二弁当とメロンパン...