ライブラリー

書評・映画評

【新刊紹介】 松井剛(2019)『アメリカに日本のマンガを輸出する』有斐閣

松井さんの本を、5月の学部生の読書感想文に指定してみた。昨日は、学生の感想文に短いコメントを書いて戻した。おもしろかったのは、マンガ好きがたくさんいる一方で、ほとんどマンガを読まない子も相当数いたという事実。そして、マンガが苦手な子の批評が...
書評・映画評

【読者からの反響】 里村佳子(2019)『尊厳ある介護  「根拠あるケア」が認知症介護を変える』岩波書店

里村さんの本が、岩波書店から5月16日に発売になる。本の概要ともくじを、出版社のサイトで見ることができる。書誌情報サイト()で「立ち読みPDF」をクリックすると、最初の16ページを読むことができる。昨夜遅くに、友人知人らに「紹介文」を読んで...
書評・映画評

【書評】 畑中三応子(2018)『ファッションフード、あります。」ちくま文庫(★★★★)

最後は評価の「★」が4つになってしまった。読み出した時点で、この本はまちがいなく「★5」だと思っていた。ところが、200頁を過ぎたあたりから、読者として読み進む気持ちが萎えてしまった。第3部(バブルの1990年代)を過ぎたあたりから、畑中さ...
書評・映画評

【書評】 西川英彦・澁谷覚編著(2019)『1からのデジタル・マーケティング』碩学舎(★★★★)

入門編の教科書として定評のある「1からのシリーズ」(碩学舎)で、最新のトピックを扱ったマーケティングの教科書。編者は、本学の西川さんと学習院の澁谷さん。各専門分野の研究者14人が、テキストの執筆に携わっている。本書の特徴は、基本的な概念がも...
書評・映画評

【書評】 チャールズ・スペンス/長谷川圭訳(2016)『「おいしさ」の錯覚』角川書店(★★★★★)

「最新の科学でわかった、美味の真実」と表紙に書いてある。おいしさを科学で解明した書籍(ガストロノフィジクス=美味の科学)。本書のユニークさは、食べ物の味は、舌(味覚)と鼻(嗅覚)だけで決まらないという主張にある。何となくわたしたちが思ってい...
書評・映画評

【書評】神山泉(2018)『外食業・究極の成功セオリー』FB出版(★★★★)

めずらしいタイプのビジネス書を読んでみた。フードビジネス系のコンサルタントが書く本は、実務的にすぎて読後に残るものが少ないから、いままでは避けてきた。日経新聞か日経MJでたまたま広告を見て、ジョナサン創業者の横川さんの本と一緒に購入した一冊...
書評・映画評

【文献紹介】ハーマン・サイモン(2016)『価格の掟(おきて)』中央経済社(★★★★)

右肩が痛いので、いつもより簡単に。二年前に、学習院大学の上田隆穂教授(監訳者)から贈呈していただいたプライシングの教科書。価格付けで有名なサイモン教授の著書。わたし自身も「価格づけの本」を書いているので、参考までに読んでみた。フリーミアムや...
書評・映画評

【映画評】 ブライアン・シンガー監督(2018)「ボヘミアン・ラプソディ 」(★★★★★)

1985年7月13日の「ライヴ・エイド」(史上最大のチャリティコンサート)の実写版で、クイーンの演奏を視聴している。映画と同じスタイルで演奏しているフレディ・マーキュリー(本人)の演技と音声を、21分間通して聴いた。もっとも、本物のクイーン...
Research & Reports

【新潮45】 拙稿「衣食をこんなに捨てていいの?: 商品廃棄の経営学」『新潮45』(2018年6月号)

『新潮45』(2018年6月号)を掲載する。この原稿が校了になるまでには、およそ10回の書き直しがあった。その後、ご存知のように、伝統ある月刊誌だったが休刊に追い込まれた。オフィシャルには廃刊とはなっていないが、再刊は困難だろう。わたしも2...
書評・映画評

【書評】 西垣通(2016)『ビッグデータと人工知能』中公新書(★★★★★)

気になっていた本なので読んでみた。人工知能と人間の成り立ちのちがいが実に明確に述べられている。人間は生きるために行動するが、コンピュータに生命が宿るはずがない。カールワイツらが主張している「シンギュラリティ」(AIが人間を超えるとき)が到来...