書評・映画評

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【書籍紹介】宮島敏郎(2024)『小説 イタリア軒物語』ウイネット出版(星雲社)

実話に基づく創作的な作品。著者は元新潟放送局社員で、現在は小説家・大学教授の宮島敏郎氏(事業構想大学大学院)。この本を紹介したのは、本書の刊行を支援している「NSGグループ」(教育産業を中心とした新潟ローカルのコングロマリット)の創業者で、...
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【書評】園田隆盛、M.A.アティック著/中村仁也監修『データエンジニア』共立出版(★★★★)

学会仲間の中村仁也さんから、ご本人が監修した書籍を贈っていただいていた。2月の下旬のことである。中村さんは、日本マーケティング・サイエンス学会の研究部会「土葉会」(豊田裕貴・法政大学大学院教授)のメンバーである。ご自分で会社「ゴーガ」を経営...
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【良書紹介】高田裕美(2023)『奇跡のフォント』時事通信社(★★★★★)

本書の初っ端(はしがき)から、驚きの事実を知ることになった。教科書が読めない(文字を正しく、疲れずに読めない)子供たちが5~8%程度、例えば、35人学級だとクラスに2~3人はいるという事実である。  専門用語では、「ディスクレシア」(発達性...
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【新刊紹介】田川伊吹(2025)『宮司の経営』クロスメディア・パブリッシング(★★★★)

3日前のこと。本書の表紙画像が、わたしのスマホ画面に忽然と現れた。近頃は、こんなことがしばしば起こる。大量の個人データベースがグーグルやヤフーに格納されるらしく、AIという名の大規模データベースから、わたしたちの検索文字の傾向などを解析して...
Day Watch

【新刊紹介】会計学は、学生時代の「トラウマ科目」(辻山栄子編著(2025)『財務会計』中央経済社)

大学院の大先輩、早稲田大学名誉教授の辻山栄子さんから、500頁を超す大著が送られてきた。献本用の包みの封を切ると、小包から飛び出してきたのは「財務会計」のテキストブックだった。学部時代に、専門科目で唯一「C」評価をもらったのが「会計学」であ...
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【書評】柚木麻子(2021)『らんたん』小学館(★★★★★)

友人の石川純一さんから、彼が車を運転しながら聞いたという小説を、わたしは紙の本で読んでみた。「音読もいいもんですよ」が、石川さんからの推薦の言葉だった。わたしには、本を聴く趣味はない。500頁の分厚い本を入手して、日曜と月曜にページめくりに...
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【書評】石井淳蔵(2024)『岡田卓也の時代:公器の理念が支えた静かなる流通革命』(★★★★★)

本書は、著者の前著『中内㓛』に続く、戦後流通革命を先導した企業家の評伝、第二弾になる。第1章「岡田ジャスコを見る二つの視点」の導き(ガイド)にしたがい、「商人思想史」と「比較企業者史」の2つの視点から、本書を読み進めてみることにした。
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【書評】恩田達紀(2024)『米国の再興戦略・分析レポート2024』日経BP(★★★★)

本書は、友人の恩田さんが書いた2冊目の米国政治経済分析レポートである。前著『米中冷戦がもたらす経営の新常識』(日経BP、2023)もよく売れていた。それに続く本書は、レポート形式での出版になった。なんと!お値段が一部で33万円!日経BP社は...
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【書評】ピーター・ターチン著/濱野大道訳(2024)『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』河出書房(★★★★★)

『日本経済新聞』の書評欄(11月23日)で紹介されていた書籍だった。気になったので、書評を読んでその日の人のうちに注文をした。実におもしろい。  本書を読めば、最近起きた2つの政治的な事象に納得がいく。米国大統領選でトランプが再選されたこと...
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【書評】永田洋幸(2024)『生成AIは小売をどう変えるか?』ダイヤモンド社(★★★+★)

残念ながら、本書を読了したが、デジタル技術としてのAIと、小売りのオペレーションの関係がよく理解できなかった。うっすらとわかったことは、AIが小売業の中で、①オペレーション(販促管理、店舗運営、発注業務など)の無駄が排除できて、②企業文化を...