書評・映画評【書評】 西垣通(2016)『ビッグデータと人工知能』中公新書(★★★★★) 気になっていた本なので読んでみた。人工知能と人間の成り立ちのちがいが実に明確に述べられている。人間は生きるために行動するが、コンピュータに生命が宿るはずがない。カールワイツらが主張している「シンギュラリティ」(AIが人間を超えるとき)が到来...2018.11.05書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 デイビッド・モントゴメリー/邦訳:片岡夏実(2018)『土・牛・微生物:文明の衰退を食い止める土の話』築地書館(★★★★) 『土の文明史』『土と内臓』に続くモントゴメリーの3部作、最後の著書。前二冊は、帝国の盛衰が肥沃だった土壌の荒廃と関連していることを指摘した『土と文明史』、土の健全性は微生物に由来するとした『土と内臓』。本書は、環境保全型農業を営む世界中の農...2018.10.30書評・映画評
書評・映画評【読後感】 鳥井信吾(2018)「私の見た鳥井信治郎の経営と生き方」川北・奥野編著『一流の経営者は、何をどう考え、どう行動し、いかにして人を惹き付けるのか(京都大学の経営学講義Ⅱ)』ダイヤモンド社 清水洋史社長(不二製油)の講義録「第5章:大豆ルネッサンスへの挑戦!」を読むために購入した書籍だった。偶然にも、第1章が、鳥井信吾副会長(サントリー)の講演録だった。本書は、京都大学(経済学部と経営大学院)が刊行している「経営学講義シリーズ...2018.09.02書評・映画評
書評・映画評【新刊紹介】 芹澤健介(2018)『コンビニ外国人』新潮新書(★★★★) タイトルに”コンビニ”はついているが、本書はコンビニの本ではない。労務管理の本でもない。日本で働いている外国人の実情を描いたルポルタージュである。留学生や研修生が最初に日本人(文化)と接触する場所がコンビニである。書名が「コンビニ外国人」と...2018.08.08書評・映画評
書評・映画評【書評】市来広一郎『熱海の奇跡:いかにして熱海は活気をとり戻したのか』東洋経済新報社(★★★★) 同僚の大久保あかね先生から、献本していただいた一冊。通勤電車の往復で読み切ってしまった。おもしろいので、早速学生の夏休みの課題図書に指定した。たしか公式的に昨日の発売で、本日、出版記念パーティーが開かれているはずだ(大久保先生からの情報)。...2018.06.20書評・映画評
書評・映画評【書評】岩崎達也・小川孔輔(2017)『メディアの循環「伝える」メカニズム』生産性出版(丸岡吉人) 友人の丸岡吉人氏(電通総研所長)が、『メディアの循環「伝える」メカニズム』の書評を書いてくださいました。掲載誌は、法政大学の研究所報『イノベーション・マネジメント』です。丁寧に内容を紹介してくださっています。ちなみに、本書は、4月に700部...2018.06.02書評・映画評
書評・映画評【書評】リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット(2017)『ライフシフト』東洋経済新報社(★★★★) 2017年の流行語大賞になった著書。著者たちは、ロンドン大学(ビジネススクールと経済学部)の教授で、専門は人材論。いまごろになって、刊行から一年ほど遅れて本書を読むことになったきっかけは、わたし自身がいまちょうどライフシフトの準備をしている...2018.05.27書評・映画評
書評・映画評【書評】 河合雅司(2017)『未来の年表:人口減少日本でこれから起こること』講談社現代新書(★★★) 帰りの電車で、河合雅司氏のベストセラー本を読みました。43万部も売れているようですが、産経新聞論説委員が書いた割りには内容がやや薄めの本でした。日本の未来予想図を、人口減少という視点から読み解いています。基本的なデータは、公的機関が発表して...2018.05.16書評・映画評
書評・映画評【書評】更科功(2018)『絶滅の人類史:なぜ「私たち」が生き延びたのか』NHK新書(★★★★★) 本書の編集担当者である山北健司氏(NHK出版編集部)から、二カ月前に贈呈いただいた本である。専門分野とは遠い分野だが、とても面白かった。地球上に700万年前に現れた人類の祖先が、2001年宇宙の旅のごとく、進化を遂げていく物語が平易な文章で...2018.05.13書評・映画評
書評・映画評【書評】デイビッド・グリッグ(2001)『農業変化の歴史地理学』二宮書店 (上) 古い農業経済書をいまさらながら読むことになった。文科省の科研費研究で、農業分野のイノベーションを研究することになったからだ。読んでおくべき古典文献がいくつかある。そのうちの一つが本書である。原典は1982年に刊行されている。わたしの米国留学...2018.05.03書評・映画評