7月12日の予言にしたがって政局は動いている: 次なる予想は、、、「大穴」の登場だろうな

 「理念を共有できない」パーティーが長く組織を継続できる理由は、ただひとつである。利権の公平なシェアリングである。つまりは、妥当で公平なパイの配分である。独り占めしようとすれば、分裂まっしぐらになるのは目に見えていたはずなのに。それができない。


わたしの次の予言は、以下のとおりである。
 庶民はばかではない。「当選しか頭にない」議員さんとは、ものの見方がちがう。このままでは、国が滅びると考えているのは、一般庶民である。だから、票集めのばら撒き政治などは、もう通用しない。
 利権団体による票集めをは、もはや機能しないだろう。財政規律の問題と成長戦略(どちらも目先の票集めではない)を、清新な手法で計画実行できる人間(団体)に庶民は、つぎの政治を託すだろう。
 7月12日の「予見」で書いたように、世間の空気は、「この国の選挙民は、小さなコップの中で演じられている喧嘩を見たくはない」ということだ。
  結論は見えているだろう。仲間内で信頼関係が失われた執行チームは、舞台から退場を迫られている。庶民には、民主党の代表選挙などは、関心も関係もないのだ。菅さんと小沢さん、どちらが勝って、そんなのはどうでもいいのだと思う。

 「菅首相が辛くも現政権を維持できるとしたら、小沢元幹事長を含めて、仲間内をまとめることができるときである。そのときだけである」(7月12日にHP)。結集ができなかったのだから、これで民主党は、舞台から退場である。これで解散である。この先はない。結党時に、そもそも政治理念などなかったことが明らかになってしまった。
 
 第3幕は、民主党の解党なのだが、その先にあるシナリオはなんだろうか?
 当面の課題は、(1)経済の再活性化と(2)広義の教育問題(少子化)である。(3)財政規律(赤字財政)と(4)高齢化問題(介護福祉)は、後回しになるか、民間にその解決を委ねられる。その他で重要なポイントは、(5)外交的立場と防衛のスタンスの取り方である。
  わたしの予言は、(5)に関しては日本は右傾化するというものである。なぜならば、本来はリベラルだったはずの民主党執行部が、無知と不作為のおかげで、反米・親中路線を破たんさせてしまったからである。すくなくとも、その中間寄りに外交スタンスは変わるだろう。現実路線である。
 米国寄りの防衛軍事政策が復活して、(1)と連動したケインズ政策(戦車とダム)に予算がつぎ込まれる。
 まだぞろ、戦闘機とリニア新幹線とダムに、ムダなお金がつぎ込まれる。いつか来た道である。もう少し時間が稼げれば、米国や韓国のようなメリハリのある「イノベーション戦略路線」も可能だが、民主党政権で、未来を担ってきた有能だが「ずる賢い(ほめ言葉だ!)」官僚たちが、臆病になってしまっている。もう時間がない。ともかく、(1)が最優先課題だからである。
 
 政治の離散集合は、わたしには予想がつかない。今回は、ぐじゃぐじゃになる。だから、これまで表舞台に全く出てこなかったプレイヤーが登場する可能性がある。オバマだって、ある意味では無名だったではないか。アメリカの精神を体現していたから、大統領まで到達した。
 だから、日本も、たとえば、大阪府知事の橋下氏や、みんなの党の渡辺氏も、離合集散後の政局では、立派な総理大臣候補である。日本の政治も、本格的に、戦国時代に入ったと思ってよいのではないだろうか?
 むかしは、人の首をはねて、英雄が天下を取った。いまは、米国のオバマや仏国のサルコジのように、庶民の心をつかんだものが政治の実権を握る。
 そういえば、途中で無責任に改革を投げ出した「人気者」の小泉首相という存在もいたな。でも、ハンサムでなくともいいから、もうすこし、頭の良い首相がほしいね。