2012年度「マーケティング論」講義資料8: 学習ガイドと課題4「スターフライヤー」

 本日の授業資料をアップする。講義は、特別講義2で、テーマは「サービスマーケティング」である。課題4では、長距離交通サービス部門で、JCSI(顧客満足度)3年連続トップのスターフライヤーを取り上げる。

<学習の参考> 7月19日

□小野(2010)『顧客満足(CS)の知識』日経文庫: 学習のポイント

(Q1)顧客満足を高めることが、現代経営の課題となっている。その背景となっている環境要因を3つ上げよ。
(Q2)「サービス・プロフィット・チェーン」の考え方を解説せよ。とくに、サッサーらの枠組みを用いて、長期的には、CS(顧客満足)とES(従業員満足)と業績の高さが相関することを論理的に示せ。

(Q3)顧客満足には、時間軸と消費段階の違いによって、それぞれ2つ、あるいは3つの種類の測定概念が存在している。それぞれを簡単に記述せよ。

(Q4)対象とする業種によって、顧客満足の水準に違いが出るのはどうしてなのか? 耐久財(非耐久財)、契約型サービス(非契約型)、直販型チャネル(間接チャネル)は、顧客満足の水準が高く出る傾向があるか? JCSI(2011年度)の公表データを用いて、一般的な結果について説明せよ。

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課題4:「スターフライヤー」(CSフォーラム講義録)

(Q1)国内航空サービス業(エアライン)として、スターフライヤーの際立った特徴はどこにあるのか? サービスマーケティングの基本的な枠組みに基づき回答せよ(ヒント:顧客接点の作り方、物理的な環境要素、価格設定、サービスプロセスの管理など)。

(Q2)JCSIの得点(6指標)を見て(講演録3頁)、長距離交通サービスの中で「スターフライヤー」が際立っている点を指摘せよ。大手のエアライン(レガシー・キャリア)にも、LCC(ロー・コスト・キャリア)にもない競争優位性はどこにあるのか。調査データから解説せよ。

(Q3)3年前までの大幅赤字から脱却できた要因は何か? 米原社長のコメント(「ハイブリッド・エアライン」の概念)から、その理由を類推せよ。国内LCCが雨後の竹の子のように増加している中で、スターフライヤーのポジショニング(第3軸)で、継続的な利益創出が維持できるだろうか?

(Q4)今年度から、スターフライヤーは東アジア(韓国・釜山便)に就航している。同社の中期経営計画によると、アジア便は今後とも増えていくことになる。経営全体への効果とその将来性を評価せよ。

<参考資料>:
米原・松山(2011)「スターフライヤー:顧客満足度3年連続トップの秘密」(2011年度CSフォーラム第一回)