今年の母の日、お花は売れましたか? 全国ヒアリング調査(BY 小川)

おはようございます。今年の母の日は、天候にも恵まれて、全体的にお花は売れたようです。とくに、ネットは大躍進。電話と対面から得た調査の傾向を知らせします。昨年比で、平均+5%でした。(この記事は、新しい情報が入り次第、逐次更新しています:V3)


サンプル企業、店舗数がそれほど多くはないので(13チェーン、350店舗程度)、おおよその傾向だとご理解ください。大きな流れは、つぎのようになります。5つの傾向が観察できました。

(1)長期低落傾向が見られたカーネーションが、鉢花などを中心に10年ぶりに客が戻ってきた。ただし、
(2)売上を伸ばしたのは、きちんと売り込もうとして、事前に調達先(商品)を確保した会社、店舗に限られる。攻めの企画や調達をしなかった企業はほとんどが昨年度対比でマイナス。
(3)プレゼントの売り筋価格帯は、さらに下がっている。中心価格帯が、3千円台から、千円~2千円に下落した。その分だけ、逆に顧客層は広がっている。
(4)ネット通販が大躍進した(かなりの企業で、最終的に商品の手当てが間に合わなくなった様子。受注ストップが多数)、
(5)昨年対比で売上を伸ばしたのは、首都圏周辺部のチェーン小売店だった。地方は量販店を中心に、総じて売上が低迷している。

 店舗、企業名をマスキングして、昨年対比(全店平均値)を数字で示す。とくに記述が無ければ、以下のデータは、既存店ベースの数値である。

1 専門店チェーン店(一部、テナントを含む)
 A: +9%(既存店)
 B: +15%(新店を含むチェーン平均)
 C: +30%
 D: +6%
 E: +3%
 F: +2%(ネットを含む、店舗はややマイナス)
 G: +0%

2 量販店(SM、HC)
 I: +10% 
 J: +10%
 K: ー5%
 L: +0%
 M  +0%
 N: ー2% 

 なお、ネット通販は、対前年比が計算できないところが多い。+25%、2倍、5倍など、絶好調である。今後も、売上げが大幅に増えることが期待できる。
 今年の母の日の教訓である。
 客単価が下落して、客数は大幅に増加している。ワンコインで買える商品を準備したところなど、子供や普段は花を購入しない層まで、客層が広がっている。商品単価の下落は、なにも悪いことばかりではない。新しい顧客層の開拓につながる。きちんとした提案をして、安定した品質の商品を届けることができれば、ふだんの日の花の需要も広がることができる。その証拠だとわたしは考えている。