IFEXの初日、10月20日に『花を売る技術』と同時に発売される本を紹介させていただきます。「まえがき」「あとがき」「評価と診断」など、わたし自身が書いた部分はたくさんあるのですが、ここでは「まえがき風」の本の使い方を紹介します。
『クイック・ハンドブック』なる書名は、右足の関節・筋肉痛に悩まされ、いまだにしばしば通っている「クイック・マッサージ」からの連想です(苦笑)。早ければいい!というわけではありませんが、世の中、素早さが求められていますね。この本は、花やさん必読ですよ~ 役に立つたくさんのチェックシート付きです(48頁、500円)。
JFMA編、小川孔輔監修 JFMA小売店プロジェクトチーム執筆
『クイック・ハンドブック』(草土出版)の使い方
■この本の役割
花屋の店長さんは、自店の経営を見直すために充分な時間を持つことができません。しかし、お客様から圧倒的な支持を得ている繁盛店は、毎日の忙しさを言い訳にせずに、定期的に店舗の運営状態を点検しているものです。本書は、「時間はないけれど、何とか努力して自店の業績を向上させたい」と考えている花屋さんに向けた、実践的な「マーケティング読本」です。
■この本のしくみ
全体は、6つのStep(ステップ)から構成されています。店舗のマーケティングに必要なStepは、お客様がお店に入ってから商品を購入するまでの流れにしたがって配置しました。①立地・店舗づくり ②売場づくり ③接客・教育・人員配置 ④販売促進 ⑤仕入れ ⑥マネジメントの順番です。6つのStepが有機的に結合し、経営計画が有効に機能しているのかを最後に点検してみてください。さらに、◎クリエイティブ ◎鮮度保持についての解説も加えています。こちらも参考にして、お店のステップアップにつなげてください。
■まず、読みましょう
6つのStepについて、それぞれ専門家が基本事項を解説しています。日々どういう点に注意し、どのように行動していくべきか、考えるヒントをつかんでください。
■次に、チェックしましょう
店舗運営のレベルを継続的にステップアップできるように、6つのStepに各10個のチェック項目(Check Sheet)を準備しました。
①「できている」と思ったら、□にチェックマークを付けてください。質問内容がよく飲み込めていない、あるいは「仕事の見直しが必要」と気づいた場合は、右頁の「解説」(Answer)を参考にしてください。
②チェックがすべて終わったら、いくつチェックできたかを数えて、その数字をtotalの□に書き込みましょう。チェックした日付もお忘れなく。
③6つのStepのチェックが終わったら、「総合評価」(40ページ)に移動します。店舗経営について、全体的な評価を受けてみましょう。自店のどこが弱点で、どこに強みがあるのかがわかるはずです。(「総合評価」の見方は、40ページ参照)
④総合評価は60点満点ですが、もしかすると最初は半分の30点以下かもしれません。たとえそうであっても落胆せずに、一定期間をおいて再度点検してみましょう。
⑤Check Sheetの□は3回分用意しました。もちろんそれ以上、何回チェックしてもかまいません。繰り返してチェック項目を点検することで、着実にお店の経営はステップアップしていきます。お客様に対するサービスが向上すると、本書の効果が実感できるようになるでしょう。
■日々、この本を携帯しましょう
本書は、従業員の訓練や教育にも活用することができます。利用の仕方は、それぞれのお店で創意工夫してみてください。正社員の方だけでなく、パートさんやアルバイトさんなど、花屋さんで働く皆様全員が、本書を携帯することをおすすめします。毎日のお仕事の指針として、本書をお使いいただければ幸いです。