「環境にやさしい花」、9月から認証受付

 朝日新聞・夕刊一面に、MPS(花卉産業総合認証プログラム)に関連した記事が大々的に掲載された。


庄司記者の署名入りの記事で、わたしどもが推進しているMPSを日本に導入するために、新会社(MPSフローラルマーケティング株式会社)が設立されたことが、一面5段抜きで報道されている。
 記事をそのままをペーストするが、さらに詳しく、MPSの認証システムを図解したものは、http://www.asahi.com/life/update/0824/011.htmlで見ることができる。ネットの記事では、MPSの日本向け認証マークが紹介されている。実際には、オランダ本部の国際標準認証マークと日本マークが併記されることになる。

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2006年08月24日17時40分
 エコフラワーいかが――。化学肥料や農薬をあまり使わず、排水の管理もきちんとしている栽培方法で育てられた花を、「環境にやさしい花」としてロゴマークをつける認証制度が、9月からスタートする。売れ筋の切り花であるバラ、カーネーション、キクが、中国や韓国などから安く大量に輸入され、国内産にとって「脅威」になっている背景がある。消費者にとっては、「安全・安心」を買うとともに環境保全に参加できる仕組みだ。

花の認証制度の仕組み

 花の生産者や流通業者らでつくる日本フローラルマーケティング協会(東京都、会長・小川孔輔法政大学教授)が今月、認証運営のための会社「MPSフローラルマーケティング」(松島義幸社長)を立ち上げた。9月1日から、独自のロゴマークの使用を希望する生産者の申請を受けつける。

 審査では、化学肥料や農薬、殺虫剤の使用量のほか、排水を用水路に垂れ流しにしていないか、ごみの再資源化や分別を行っているかなど、生産者が環境保全に積極的に取り組んでいるかについて、申請後13カ月間のデータを分析する。

 合格した生産者のみにロゴの使用を認める。取り組みの達成度に応じて、A、B、Cの三つのランク分けもする。ロゴマークのついた「エコフラワー」が市場に出回るのは、08年1月以降になる予定だ。

 認証制度は、花栽培の盛んなオランダで90年代に誕生した。環境問題に対する意識の高まりから、肥料や殺虫剤を過剰に与えることが問題視されるようになり、業界の自主規制が制度化されて定着。現在では、オランダの財団法人「花卉(かき)園芸農業環境プログラム協会」が管理する認証制度が、世界24カ国で導入され、34カ国で準備されているという。

 日本では、「MPSフローラルマーケティング」が認証権を委任され、学識経験者らで構成する基準設定委員会が、日本の気候にあわせた基準をつくる。生産者は、環境に対する姿勢や高品質をアピールできる利点がある。

 今回、日本で始まる背景には、アジア諸国の脅威もある。人気の3大切り花であるバラ、カーネーション、キクは、中国や韓国、インドなどからの輸入が近年激増している。価格は国産と比べ半額以下の場合もあり、認証制度によるロゴマークがついたものも出始めた。特に中国は、国家プロジェクトとして認証に取り組んでいるという。「世界標準となった認証制度に対応しないと、値段でも品質でも、世界的な競争に負けてしまう情勢」(小川会長)だという。