【柴又日誌】#184:京都市役所の隣にある日本料理店「肉亭 結(ゆい)」で、桜井料理長と”ご親戚”に

 本日、京都嵯峨嵐山にある娘の家から、新幹線で高砂に戻りました。東京より、京都の方が蒸し暑く感じました。娘のともみは、昨日、無事に資格試験を受験できました。
 試験が終わったので、この際、合否は忘れましょう!と。わが夫婦とともみの3人で、打ち上げを敢行しました。久方ぶりで、京都市内の日本料理店での宴席となりました。
 *以下の話の画像については、わたしのインスタグラム(https://www.instagram.com/p/C_HiPO2y1Uo/?img_index=1)をご覧ください。美味しい銘柄牛の肉料理をご覧いただくことができます。桜井敬士料理長プロデュースのコース料理を、画像で堪能できます。
   
 
 昨夜は、台風10号の影響で、雷を伴う滝のような雨が京都の町を急襲しました。一瞬で道路が水浸しになりました。わたしたち夫婦は、早めにともみの家を出て、予約してあった京都市役所近くの「肉亭 結(ゆい)」へ向かいました。
 インスタを見て、先週のうちに娘がお店を予約してくれていました。スポンサーは、子供たちにとっても甘い、わんすけ先生です。この際、ふだんは食べられない豪華料理のコースで、少しは贅沢をしてみようと思ったようです。
 誰の遺伝子なのでしょうか? ともみさんは、美味しい料理と上質なアルコール、とりわけ日本酒にはとても鼻が効く子です。「肉亭 結」はインスタで見つけて、そのうちに行ってみたいと思っていたようです。

 というわけで、土砂降りの中を、JR嵯峨野線から地下鉄東西線を二条駅で乗り継いで、京都市役所駅に到着。そこに資格試験を終えた娘が、すこし遅れてニコニコ顔で現れました。おそらく、試験のプレッシャーから解放されたからなのでしょう。
 予約したお店の一階は、設(しつら)えの素敵なカウンターテーブルのお部屋でした。L字型のカウンター席は、全部で10席。階段を上がって行くと、2階より上は個室になっているようです。そうなのですが、娘はあえてカウンター席を予約したようです。これがラッキーでした。
 どうやら、娘が予約で頼んだコースは、カウンターテーブル用の特別料理で、限定メニューだったようです。ずいぶんと凝った肉料理で、いままで聞いたことがないブランド牛が使われていました。お品書き(写真)をご覧いただくとわかりますが、宮崎の尾崎牛と京都の平井牛のフルコースでした。
 特別価格で、1人前が7700円。これに、エビスビールの中ビン2本、スパークリングワイン(スペイン産)に日本酒(山形の十四代)をオーダーしました。お勘定は、締めて3万1千円也。
 京都の高級日本料理店としては、リーズナブルすぎるお値段でした。3人は大満足で、最後のデザート(重陽のキクを配した甘味)に向かいました。そこで一瞬、驚きの展開になります。
 
 わたしたちのところに寄ってきた桜井敬士料理長から、わたしとかみさんに驚きの一言。もちろん、わたしたちは初対面です。
 「自分の父親と父の妹(おばさん)に、お客さんたち(わたしたち夫婦)の雰囲気がそっくりなのですよ」と、桜井料理長からの突然の告白です。「父親と叔母に似ている」初対面のお客さんに、つい声を掛けてしまったようです。わたしも経験したことがないハプニングが起こってしまいました。
 なぜ見知らぬお客さんに、著名な料理長が衝動的に告白してしまったのか?
 実は、わたしたちが座っているカウンターの左の対面に、桜井料理長の息子さんが座っていたのでした。わたしは、「イケメンの男の子だなあ。芸能人かな?」と勝手に想像を巡らしていました。対面に座っていた29歳の若者は、銀座ミシュラン星付きの割烹「しのはら」の板前さんでした。
 コース料理を楽しんでいるお客さんの様子を、イケメンさんは観察しているようでした。わたしも、この若者の様子が何となく気になっていました。
 
 「勉強のため、京都の店(結)を見に来なさいよ」と、父親からの声掛けで、息子さんが日帰りで京都の店に来ていたのです。インスタの一枚目の写真で、左端にぼやけて見えている人物が、桜井料理長の息子さんです。息子さんも、なんとなくわたしたちの方をちらちら見ているように感じた理由がこれでわかりました。
 桜井さんの息子さんから見ると、わたしは「おじいちゃん」で、かみさんは「おじいちゃんの妹(大叔母さん)」ということになります。調理場の裏で話し合ったようで、桜井さん親子は、この点についても完全に合意したそうです。というわけで、どうしてもわたしに対して、「今日は自分の父親に会ったような気持ちになった」と告げたかったようでした。  

 桜井料理長は、他のお客様よりもわたしたちに対して、出す料理の説明を丁寧にしてくださっていました。その間も言おうか言うまいか、桜井さん迷っていたのではないでしょうか?その後のことになります。
 桜井さんとわたしたちは、一瞬で意気投合してしまいました。なにせ、その場で親族になってしまったわけですから。というわけで、わたしたち夫婦は、ともみとともに来年1月に、再度の予約を約束してきました。次回は、慈姑(クワイ)の料理を出してくださるそうです。京都では、クワイは冬を代表する料理のようです。
 「お店に電話するとき、”クワイのお客様です!”とご予約ください」とのこと(笑)。

コメント

  1. 桜井敬士 より:

    小川様
    日曜日はありがとうございました。
    肉割烹結の桜井でございます。
    ブログでお書きいただいた事、息子と笑いながら拝見いたしました。

    当店へ過分なお褒めもいただき恐縮です。

    私も久しぶりに父親と叔母にあったような気になり嬉しくなりしました。

    次にお越しくださるときは、「クワイのお客様」ではなく、「桜井の父親と叔母」でご予約いただければと。

    季節柄、まだまだ暑い日が続きますがお身体をお大事になさって下さい。

    お会い出来る日を楽しみに精進いたします。
    ありがとうございました。

    • アバター画像Kosuke Ogawa より:

      桜井敬士 様

      ウイットに富んだ返信、ありがとうございます。
      お店でのやり取りに感動してしまい、東京に戻ってすぐに
      前日のことを、事細かにブログに書いてしまいました。
      失礼の節は、お許しください。

      いま、うちのかみさん(叔母、政恵)と、この話で盛り上がっています。
      同席していた娘(知海)にも、いただいたメールは転送するつもりでいます。
      なお、すでにインスタグラムでも、桜井さんらしきお名前を確認しています。

      また、本日のインスタグラムにも、一昨日投稿できなかったお皿の写真を
      数枚ですが、追加で掲載させていただきました。フォローのお名前は肉亭結」に
      なっていましたが、チェックされた方は桜井さんではないかと思っています。

      せっかく親戚になれましたので、末永くお付き合いのほど、
      よろしくお願い申し上げます。

      小川孔輔(桜井の父)より

      追記:帰ってから早速、かみさんが息子さんのお店を予約しようとしました。
       銀座しのはら、半年先まで予約ができない繁盛店でした。
       機会があれば、再度、トライしてみたいと思っています。