午前中から午後にかけて、本日は東京西地区の大手書店を巡回していた。自分の本が置かれる棚がどのあたり(ジャンル)になるのか、これが気になったからである。配本計画の通りに、本が棚に陳列されているのかどうかを確かめる意味もあった。書店を巡回していて意外なことがわかった。店頭観察はやはりおもしろい。
出発の前に、小石川一輔著『わんすけ先生、消防団員になる。』(小学館スクウェア)の在庫を、スマホで大手書籍チェーン(紀伊国屋、三省堂、丸善)の店舗ごとにチャックした。各チェーンはネット部門を抱えており、別途にネットでも在庫(数)を確認できる。今回の書店巡回は、リアル店舗のみの扱いになる。
アマゾンや楽天ブックストアのように、在庫数がわかるチェーンもあるが、在庫の「有無」だけを情報として提供している店もある。紀伊国屋は店舗の在庫数がわかるが、三省堂は在庫の「有無」しか確認できない。丸善ジュンク堂は、事前に在庫のチャックができなかった(チェックしなかっただけで、実際には可能だったかもしれない)。
三省堂は、都内の東部に店舗が密集している。ここは重点的に回ることにした。アトレ上野店、ソラマチ店、有楽町店(路面店)を訪店リストに入れていた。巡回ルートの関係で、ソラマチ店は訪問できなかった。紀伊国屋は、新宿本店のみとした。最後の丸善は、東京駅近くのオアゾビルの店舗を調査した。
3つの店舗には在庫があることが事前にわかっていた(丸善は事前チェック無し)。4つの店舗でチェックしたのは、①本が置かれている棚のカテゴリー、②在庫数、③陳列の状態の2つである。
1 三省堂・上野アトレ店
①新刊棚(文学)、②2冊、③上から2番目の棚の中央
2 三省堂・有楽町店
①エッセイ、②1冊、③上から2段目の左から6番目(著者あいうえお順に陳列)
3 紀伊国屋・新宿本店
①日本文学、②1冊(在庫は多数?)、③棚の中央
4 丸善・オアゾ店
①人生論、②4冊、③平積み(さだまさしの本の隣)
この結果を見てわかったことは、
①各社ともに検索システムを持っている。
②(わたしの本に関していえば、)カテゴリーの指定は、すべての店舗で異なっていた。
③実際の陳列のやり方は、同じチェーンでも店舗ごとに異なっている(自由にしている)。
④本のロケーションは、細かく指定されている(とても探しやすい)。
情報化が進んで、大手のチェーンでは、ロケーション管理がしっかりやられている。しかし、カテゴリーの区分は、店舗ごとに異なる管理のやり方をしている。というのは、店舗の大きさが異なるので、標準的な仕分けはできないのだろうと推測できる。
さて、店頭観察の感想だが、発売4日目(10月6日発売)でそれほど目立っては見えなかった。全体の半分をリアル店舗へ配本してある。白色が基調の本なので(しらさぎのように見える)、店頭では埋没してしまうだろう。平積みをしても、他の本に埋もれてしまいそうだった。
というわけで、今回の本に関しては、ネット販売が中心になりそうだった。表紙のデザインは素敵なのだが、派手な本にアピール負けをしていた。店頭売りはあまり期待できそうになかった。
以上、ご報告でした。