3年前に刊行された書籍だが、全く古さを感じさせない。『日経クロストレンド』の酒井記者による「ワークマンの出世作」。この後すぐに、同社の土屋哲雄専務の書籍『ワークマン式のしない経営』)が出版された。どちらも上手に仕組みが整理されている。読みやすいくて網羅的である点では、酒井さんの本のほうが優れているかもしれない。
しかし、元はと言えば、どちらも土屋さんの思想や発言をまとめたものだ。わたしも土屋さんに招待されて、「過酷ファッションショー」(2019年9月15日)を見る機会に浴した。
本書は、具体的な商品や事例などに事欠かない。ワークマンの店内で買い物をしているような気持ちになる。そして、オペレーション優位だったがワークマンが、どのように業態開発企業に道筋をつけたのかを知ることができる。
実は、来週、ワークマンの広報部@上野をインタビューすることになった。インテージの研究会で、顧客経験(CX)やユーザ理解(UX)を事例報告することになったからだ。小さな研究会を立ち上げるつもりで、わたし自身が取材を敢行して、参加メンバーに素材を投げるつもりでいる。
偶然だが、このところ、わたしの取り上げてきた企業の事例が、テレ東の企業家の紹介番組「カンブリア宮殿」で取り上げられている。例えば、相模屋食料(鳥越淳司社長)や岩塚製菓(槇春夫社長)など。
今回のワークマンは、3年ほど前にそれら企業より有名になった事例だ。この会社を変えた主役は、土屋哲雄専務である。そのことは、酒井氏の一連の記事を読むとわかる。ほとんどの革新と着想は、土屋専務の頭の中をのぞいて見える形に書かれている。
わたしたちのインタビューの肝は、商品開発と消費者理解である。そのためのヒントは、第4章と第5章だった。
*ここまで書いたところで、時間切れになった。これから、マラソン大会の新企画(城マラソン)の相談で、神田小川町に出かけることになっている。続きは、帰宅してから、
(づつき)
帰宅してから、残りの100頁(約3分の1)を読み終えた。3年ほど前に読み終えていた土屋専務の本が、基礎理論だとすると、こちらは応用の歴史だった。
「アンバサダーマーケティング」の事例と本質については、この書籍では20~30頁を配分しているにすぎない。土屋専務の本も同様である。無責任な書評になってしまうが、だから、わたしの来週のインタビューは意味があると確信した。これから、その後をフォローしてみたいと思う。