【柴又日誌】#49:久しぶりで、さくら鍋の中江@浅草大門へ

 さくら鍋を食べるため、本日は浅草まで足を延ばす。予約を入れてある昼の時刻(正午)で、都内の予想気温は33度。いまがこの暑さだから、もっと気温は上昇していそうだ。さくら鍋は冬の料理である。しかし、暑い夏に食べるのも悪くはない。江戸時代は、吉原遊郭の大門前に、さくら鍋の店が20軒ほど軒を連ねていたらしい。中江の店主さんから、20年ほど前に伺った話だ。

 

 中江さんと知り合ったのは、大学院のプロジェクトで、岡本義行先生(当時は、社会学部教授で大学院の兼任担当講師、のちに政策創造研究科教授)が「馬油」(ばーゆ)の事業を探してきたことがきっかけだった。岡本教授のグループが台東区との共同研究を行っていたからである。吉原の近辺をふらふらうろつき歩くようになったことが、いつしか東京下町に移住する遠因になったかもしれない。

 ところで、知り合いの女性に、2年前から「さくら鍋」の約束をしていた。それが、コロナの感染拡大で来店が延び延びになっていた。そもそものきっかけは、さくら鍋の老舗「中江」の隣の店(土手の伊勢屋)で、ふたりで天丼を食したことだった。天丼の「ハ」(一番大きいサイズ)をぺろりと平らげて、表に出て横を見るとさくら鍋の中江の白い暖簾が見えた。

 浅草大門の前になぜ、さくら鍋の店があるのかを彼女に説明してあげた。好奇心が強い相方が、「ぜひ次回は中江でお馬さんの鍋を一緒に」と申し出てくれた。ご存じのように、都内の飲食店でアルコールを飲むことができなくなった。営業時間の制約もある。

  

 そんなわけで、業を煮やして本日、とっくの昔に期限切れなったいた約束を果たすことにした。4回目の緊急事態宣言が発令されたいまになって、強硬手段に出たのは、ご主人の中江さんからメールをいただいたからだった。ふたたび、アルコールの提供ができなくなったので、桜肉と日本酒とのペアリングのキャンペーンがとん挫してしまったらしかった。

 それならば、本日はランチタイムで商売に協力をしようとの意図である。この調子では、彼女との約束がいつ実現できるかわからない。さて、どのような昼の桜なべになるのか?

 過去のブログをチャックしてみた。中江の最後のブログ登場が、2006年になっていた。営業時間を変更したときである。その後に、2~3回は訪問した記憶がある。おそらくは、2010年前後に一度か二度、2015年ごろが最後だったと思う。

 いま中江のさくら鍋がどんなふうに変わっているだろうか?創業から110年を超える超老舗である。

 

 

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ご贔屓様各位

雨の日が続き、西日本では大きな被害が出ているそうです。

被害に遭われた方へは心よりお見舞い申し上げます。

そして緊急事態宣言がまた発出されました。

飲食業の身としては本当にたいへんですが、しかたないです。

我慢が続きますが、たくさんのお客様で賑わう店に戻るための我慢だと思って、なんとか頑張ります。

<< 営業内容のお知らせ >>

7月12日より緊急事態宣言が発出されました。

それに伴う、桜なべ中江の対応についてお知らせいたします。

【緊急事態宣言による営業のご案内】

<店舗営業>

◆営業時間
①毎週、月曜・火曜を休業させていただきます。
②水曜~金曜は、17:00開店~20:00閉店(ラストオーダー19:30)とさせていただきます。
③土曜・日曜は、11:30開店~20:00閉店(中休み無し、ラストオーダー19:30)とさせていただきます。
※平日17:00前にご来店ご希望の方はお問い合わせください。

◆アルコール類は終日提供を行いません。

◆期間 8月22日(日)まで

◆密を防ぐため客席数を減らし、間隔を空けてお座りいただくよう対応しております。状況によっては入店をお待ちいただいたくこともありますので、できれば事前にご予約いただけますようお願い申し上げます。

※なお、政府、自治体より変更の要請等があった場合はそれに従います。

緊急事態宣言期間中に既にご予約いただいているお客様は、アルコール類の提供中止をご了承の上、ご来店いただけますようお願い申し上げます。

また、ご予約の変更等はお早めにご連絡いただけますようお願い申し上げます。