この数日間で、ワクチンを接種した友人たちの多くから、”うれし気なメール”がどんどん入ってきている。かくいうわたしも、来週の月曜日(6月21日)には一回目のワクチン接種を予約している。肌感覚だが、65歳以上の老人たちの間では、すでに8割くらいが一回目の接種を終えている感じがする。
LINEやメッセンジャ―から入ってくるメッセージは、とても嬉しそうだ。「先生、2回目の接種が終わったら、ようやく飲めますね。楽しみです!」が実態をよく表している。去年のコロナ感染開始(2020年3月)から、約15月間は仲間同士でまともに話ができていない。楽しい会話には、一緒の飲食が不可欠な要素になる。
もちろんこの間も、コロナの感染が小康状態を保っていた「非」緊急事態宣言時期には、人数を限って飲食店で酒盛りをやらなかったわけではない。しかし、どこか感染が心配で気持ちは落ち着かなかった。教室での対面授業もそうなのだが、どこかでリスクを抱えての授業や宴会は心躍るイベントにはなりえなかった。
ワクチンの接種によって、そうした心理的な抑うつ状態からは解放されることになる。真っ先にメールをくれたのは、ローソンの余田利通オーナー(元MO代表)である。その直後には、本部の常勤監査役(元ローソン専務)の宮崎純さんから、「余田さんから、(ワクチン接種が)終わったら先生たちと一献、楽しみです」と。これも嬉々としたメールが飛んできた。
わたしは、来週の月曜日がワクチン接種である。64歳以下のかみさんにも、今週半ばに葛飾区から「ワクチン接種クーポン券」が到着した。早速ネットから申し込んで、今月末には葛飾区のクリニックで、一回目のワクチン接種が予約できたようだ。
今週末からは、東京都の感染者は、以前ほど大幅に減ることがなくなった。しかし、ワクチンの接種がこの調子で広がっていけば、重症化リスクが大きい老人層には、7月末でほぼ抗体ができてしまうだろう。周囲の友人たちの様子を見ていると、9割がたの人はワクチンを接種する意向を持っているようだから、わたしたちの年齢グループは集団免疫を獲得することがまちがいない。
若者がどのように接種に臨むかは、この先の問題になるだろう。それでも、老人層が集団免疫を獲得すれば、少なくとも重症患者は減っていくはずである。そうであれば、もっとも心配な医療崩壊は過去のものとなる。あとは、感染拡大と若者の副作用のバランスの問題が残るだけである。日本に関していえば、海外で起こっているような「ワクチン拒否症候群」は起こらないように思う。
東京オリンピック・パラリンピックの開催については、社会的な議論が盛り上がっているようには見えない。というか、このまま開催に突き進んでいくのだろう。冗談っぽいことを言えば、観客を入れて競技を行いたいのであれば、観客もボランティアも老人に限定してみたらよいのではないだろうか?
6月に入って、時計の進み方がずいぶんと早くなっている気がする。ワクチン接種の広がりとともに、心理的な抑圧の振り子がプラスに動いているのを実感する。遅い梅雨入りでいまひとつ気分は盛り上がらないが、個人的には、昨日も江戸川の土手まで6KM走ることができた。気分は上昇基調にある。
約4か月間(121日)のブランクの後、地面を蹴って走れるのはなんと幸せなことか! トレッドミルの上では得られない、爽やかな風を浴びながらのランニングは気持ちがよい。申し訳ないが、マスクは無しで走らせていただいている。この気温でマスク装着でのランニングは、身体的にきびしすぎる。
ワクチン接種が終われば、大手を振って江戸川の土手を水元公園まで、往復12KMを「ノーマスク」で走ることができる。来週の週末には、距離が10KMを超えられるだろう。23日の水曜日からは、「東京マラソン2021」(10月17日開催)のエントリーが始まる。30日までにエントリーを忘れてしまうと、せっかくの出走権が取り消しになるそうだ。
コロナもマラソンも、いずれにしても長いトンネルから抜けられそうだ。カインズの土屋会長もエントリーするらしい。ふたりとも3~4ヶ月、ケガで十分な練習ができていない。東京マラソンに向けて再出発になる。ここからの追い込みが、厳しくも長いプロセスになりそうだ。