新型コロナの感染拡大で、病院経営に支障が出ていると聞いていた。主たる顧客である老人層(>60歳)が外出を控えて、来院患者の数が減っているからだ。わたしも、例年ならば3月か4月に実施している定期健康診断(人間ドック)を先延ばしにしていた。きっと病院はガラガラだろうと思っていた。
ところで、わたしはコロナの期間に、体重も4KG増えて、いつもより走る距離が減っていた。なんとなく体調もよろしくない。そろそろ30年間お世話になっている「白井聖仁会病院」(@千葉県白井市)に定期検診の予約を入れねばと思っていた。7月末になって半年ほど先に延ばしてきたので、さすがにかみさんにも心配になったらしい。意を決して病院の健康課に電話をしてみた。
そこでびっくり。8月下旬まで人間ドックの予約は満杯だった。唯一空いている8月の土曜日は、あいにく取材の予定が入っていた。仕方がなく、定期検診はつぎに空席のある9月14日(昨日)に入れた。こんなことは、30年間一度もなかったことだ。
病院の経営は、世間が心配しているのをよそに、元に戻っているのだろう。病気を持っている老人も、おそらくは半年以上を待つことはできないはず。わたしのように、定期検診を先延ばしにしている老人も、冬眠から覚めたクマのように病院の方に足を向け始めているのではなかろうか。
それにしても驚いたのは、一度に検診を受ける患者(来院者)の数が多かったことだった。昨日の朝9時10分前に訪院したが、その時点で二階の健康課のカウンター前には、10人弱の来院者がソファーに腰かけていた。三密を避けるためだろう。入室すると、カウンターで番号札を渡された。ソファーにも番号が振られていて、間に空席を一つずつ空けてある。
わたしは5番の札を渡されて席に着いた。すでに7~8人ほど、ソファーに腰かけている。人間ドックは大繁盛だ。聖仁会病院が、白井駅の南口から市役所の前に移転してから、たしかに人間ドックの収容能力は高まっている。しかし、これまで新施設の二度の検診でも、5人以上の検診者がいたことはない。
ここからは推測である。わたしのような検診予備軍が半年分、各病院にはストックされていたのだろう。7月以降に、大挙して病院に押し寄せている。だから、わたしも二ケ月先まで予約をいれることができなかった。しかし、一般の外来はそれほど混雑してはいなかった。そこだけが不思議だった。
さて、昨日は、定期健康診断の不得意科目を、ことごとくスムースに通過できたことをご報告しておきたい。
最初に躓くのが、血液検査のための「血の抜き取り」である。わたしは腕の血管がかなり細いほうである。なかなか一回で注射針が刺さらないことが多い。そのうえ、血を抜かれるときにフェイントする(気持ちが悪くなる)癖がある。ところが、昨日は、左腕の血管がちくりと痛かったが、注射針が血管に刺さっている時間がとても短く感じられた。
「気持ちが悪くなることもあるので、よろしくお願いします」と担当の看護師さんに言ってから、ものの1分ほどで注射器の針が抜かれた。いつものように痛いどころか、気がついたら血の抜き取りが終わっていたのである。
二番目の不得意科目が、眼圧の測定である。これも、担当の男性検査師さんが優秀だった。両目に風を当てて、眼圧を測定する作業が一度も失敗せずに簡単に終わった。わたしは目のサイズが小さくて、まつげが長くらしい。まつげが邪魔をして、通常はうまく眼球に風が当たらないことが多い。しかし、昨日はなぜか、検査の方に「とっても、やりやすかったです」とお褒めの言葉をいただいた。生まれてはじめていただく賞賛の言葉だった。
最後の不得意科目が、バリウム検査である。バリウムがなかなか呑み込めないのと、当日の夜から翌日まで便秘がつづくことがあるからだった。こちらも、当日の検査も順調に進み、いまは快調な排便の朝を迎えている。今回は、便が固まって詰まらないように工夫をしてみたからだろう。下世話なトピックなので、バリウム検査の話はここまでにしておく。
というわけで、定期検診は無事に終了したが、不安は残っている。昨年の検査結果では、肝臓がC判定(γ-GTP値が高い)、腎臓がB判定(空腹時血糖値と尿酸値がやや高い)、眼圧が高い(D判定)。そういえば、体重が昨年より0.9KG増えて、腹囲が2センチ大きくなっていた。これだけ走っているのに、やや太り気味。飲みすぎが原因なのことは、よくよくわかっている。
三週間先に結果が送られてくる。そのときに、精密検査!がないことを祈るばかりだ。本当は、精神科(心療内科)にもかかったほうがいいかもしれない。半年続いているコロナの期間に、心身ともに参っている。体も問題だが、心が傷んでいる気がする。皆さんは、どのように過ごされているだろうか?