ローソンのスマホ決済、大崎ゲートシティ店で実験に参加してみました。

 「レジに並ばずにスムースに買い物ができる」をうたい文句に、ローソンが4月23日からスマホ決済の実証実験を始めている。雑誌・新聞の記者たちが早速試してみている。例えば、井上翔さん(ITmedia、4月24日配信)は晴海の店舗で。わたしも、昨日、大崎店で実証実験に参加してみた。

 

 実験期間は、4月23日から5月31日まで。都内の3店舗(晴海トリトンスクエア店、大井店、ゲートシティ大崎店)での実験結果を見て、2018年度下期以降には本格展開する見通しという。いろいろ問題はありそうだが、実験に参加してみた印象では、たぶん近々これは実現するだろうと思った。

 実験店が3店あるうち、わたしはローソンの本社が入っている「大崎ゲートシティ店」を選んだ。午後2時すこしすぎに到着して、1Fのフロアで広報部の宮崎部長さんたちと合流。電車の中ですでに、ローソンの「スマホペイアプリ」(スマホ決済用のアプリ)をダウンロードしてあったので、大崎店へ入店すると同時に買い物を始めることができた。
 ちなみに、電子機器が苦手なわたしでも、アプリのダウンロードは極めて簡単だった。決済用のカードID入力もほぼ問題なくクリアできた。電子マネーやポイントで決済することもできる(Apple Pay、楽天Pay)が、わたしはカードでの決済を選択した。毎回のPINコード入力がややめんどくさいが。
  
 ITメディアの井上記者の説明文から、操作方法を引用させていただく(文章を編集してあります!)。入店後の手続きは、つぎのようになる。わたしは、入店して「店舗選択」をするとき、Bluetoothビーコンによる「自動検出」で店舗を選んだ。Bluetooth機能をオンにして、以下の操作を行った。
 1. 対象店舗から半径10m以内に近づく(すでに大崎店に入店済み)
 2. アプリを起動し、スマホペイのメニューを開く、
 3. 「自動で検出する」をタップする、
 4. 出てきた店舗名と位置が正しいことを確認して「入店する」をタップする。
 店長さんのアシストがなくとも、実に簡単に操作できた。買い物がスムースでも、スマホの操作が簡単でないと意味がないだろう。
 「入店操作」をすると、アプリが「バーコード読み取りモード」になる(つまり、カメラが起動する)。購入したい商品を順番に手に取って、バーコードをスキャンしていく。全品を購入してから、まとめてスキャンすることわたしは推奨します!一通りスキャンを完了したら、カート(買い物かご)のボタンをタップする。
  バーコードを上手にスキャンするときのコツを、店長さんに教えてもらった。バーコードを「正方形の枠内の赤い線」に合わせてスキャンしていくこと。これがうまくいくと、買い物の気分が上がってくる。最後は決済を完了するだけ。私の場合はカード決済なので、ECでのカード決済と同じ要領。
 最後に、アプリ画面にQRコードが表示されるので、これを店舗内のタブレットに備え付けられたスキャナーにかざして(読み取らせて)、「退店する」をタップすれば買い物は完了。ただし、QRコードを読み取らせることを忘れても、特にペナルティはない」ので、この辺は万引き予防措置を講じる必要がある。ちょっとした課題だ。
 ちなみに、「紙のレシート」(領収書)は発行されない。購入後は、「購入履歴」が電子レシートの代用になる。
 
 ローソンのスマホ決済の狙いは、レジ待ちのストレス軽減だ。実証実験の目的の1つが、どの程度の時間短縮になるのかの確認。ランチタイムなど、小さな店舗ではレジの混雑で売り上げが落ちる。会計のストレスが軽減できれば、消費者サービスにもなる。
 わたしが観察しているかぎり、ローソンの社員でなさそうな一般客でも3~4人にひとりくらいが、スマホ決済の実験に参加していた。通常は、コンビニの店内滞留時間は約5分。そのうち、レジ待ち・支払い時間が2分くらいだろう。ライチタイムなどは、レジ待ち時間が5~10分になってしまう。
 これを解消できれば、レジ待ちの行列はほぼなくすことができる。大崎店の店長さんの話によると、昨日は、残念ながら、「退店を確認するための機器の前に、長い列ができてしまった」とのこと。慣れてしまえば、ワンタッチなのだから、これは解決するだろう。
 ローソンにとっての朗報は、スマホペイにかかる追加の投資コストがとても低額なこと。アマゾンのように「監視カメラ」などの追跡システムも必要がない。ローソンは、秋には「ローソン銀行」を開業することになっている。資金決済のシステムを握って、それと購入履歴(データ)を連動させれば、現状のポンタカードのシステムがさらに高度化できる。