杭州アグリテクノパークは開園式が28日に延期に

 上海に移動中のバスから。国慶節で高速道路が混んでいると思いきや、空いていて、もうすぐ上海市街に入る。夕方までに、新天地を見て、俺のフレンチ/イタリアンの上海店に立ち寄るつもりでいる。



 先ほど、坂本さんの秘書の岩崎なおみさんから、店舗のある場所をだいたい聞いた。新天地は何度も行っているので、迷うことはないだろう。
「すみません、住所はわからないのですが、新天地入って右手にスタバ、その先20メートルで俺のフレンチイタリアンありますよ!」(岩崎さん)

 杭州のアグリパークは、開園式が10月18日に予定されていた。ところが、昨日になって、トップからの命令でセレモニーが28日に再設定された。事情はわからないが、トップに権限が集中している中国ではよくあることらしい。日本側でもプレスリリースを出している。参列者の顔ぶれが変わってしまうことになった。
 もともと私は、18日は酒田ハーフにエントリーしていたので、視察を繰り上げて、昨日から杭州に入った。正解だった。28日は、南米ツアーでブラジルにいる。松島専務もセレモニーに参列できない。代理出席と開園式でのあいさつを、守重副会長にお願いした。

 7棟のアグリパークは、外観はほぼ完成している。切り花、観葉植物、野菜、果樹など、種類ごとに温室がわかれている。展示する植物や造作はまだまだこれからだ。半完成品といったところだ。
 隣のテクノパークを含めて、全体の敷地が300ヘクタール。中国はとにかくスケールがすごい。全部で5000億円を投資するらしい。伝化は、日本で言えば、花王のようなトイレタリーメーカーだ。政府の方針で、利益が出た分の一部は農業分野に投資することを義務付けられている。
 今度のアグリテクノパークも、そうしたプロジェクトのひとつだ。投資主体の中心は、伝化集団だが、地方政府なども15パーセントほど資金を投じている。官民一体のプロジェクトだ。

 驚いたことがひとつあった。伝化集団は、十五年ほど前から、野菜や花の種苗生産に投資してきた。14haの温室を持っているが、今回のプロジェクトを契機に、既存の生産設備を潰してしまう。
 パンジーの苗やランの生産を休止する。事実上の撤退である。儲からなくなったからだが、それができるのも、本業で利益が出ているからだ。撤退の損失は、利益で相殺できるのだろう。