俺のフレンチ/イタリアンが上海新天地にオープンしてから5ヶ月。昨日、これまで最高の売上高を達成した。日本から応援に来ている副料理長の遠藤さんに、本日、開店前の10時に新天地のお店でうかがったニュースだ。新天地店は二階建て170席。昨日の売り上げは約200万円。中国元で10万元だ。
すべて着席でも1日4.7回転になるのは、昼の時間帯でも店を開けているからだ(11時開店)。ちなみに、日本で最近開店している俺の店舗は、全店着席が基本で、インターネットから二時間単位で予約が入れられる。
「俺のも、第二のステージに入って、顧客満足のためです」(遠藤さん)
遠藤さんとは、牛込柳町の俺のフレンチの料理長の頃、お世話になった。朝早くから仕込みをしていて、現地スタッフの張さんを紹介していただいた。
さて、中国ビジネスは、地元の大手飲食チェーンの小南国との合弁事業だ。小南国は、多業態で約200店舗をもつ上場企業である。坂本、王の経営者同士が息があって、香港店から俺のフレンチ/イタリアンをエリアフランチャイズで事業展開する業務提携がトントン拍子で始まっている。
今回は、前日にキリンビバレッジ上海(上海錦江麒麟)の元社員たちと会食の予定が入っていて、夜の訪問はできなかった。そのかわりに、今朝方、開店前にロケーションと店内の様子を短時間でざっと眺めて、写真を撮影させていただいた。商売は順調そうに見える。
「中国には、まともなフレンチやイタリアンがないんですよ」という坂本社長の言葉を思い出した。急に小南国との提携話が降ってわいてきたときのことである。たしかに、上海や北京でまともなフレンチを食べた記憶がない。
当初予定していた、俺の割烹ではなく、フレンチとイタリアンで中国市場を攻めていくのは正解だったように思う。
新天地は、日本で言えば、青山か六本木あるいは代官山のような小洒落た街だ。俺のフレンチ/イタリアンの新天地店は、入り口にあるスターバックスから20メートルほど奥に入った所にある。むかしはどこか有名なレストランが入っていた角の一等地で、隣がアメリカンステーキチェーンのWOLFGANG PUCK。確認しなければいけないが、これも小南国の傘下にある店舗かも知れない。
小南国と組んだのは、今のところ吉と出でいるようだ。店舗開発や料理人のやりくり、店舗スタッフの募集など、共通の運営メリットは大きそうだ。
来週に入ると、坂本社長が上海の店舗を視察にやってくる。どのように店舗を評価するのか興味深い。このあとブログにアップする、上海全家(フミリーマート)の視察記録とも相通じるものがある。現地の日本をよく知った中国人をうまく登用できるかどうかがカギになる。