法政大学に「農学部」@多摩キャンパスの設置を!

 京都の龍谷大学で来春、農学部が開校する。うらやましい!5歳若かったら、法政大学に農学部を設置したい。そう考える理由は3つだ。①農業が21世紀最大の実践的な学問分野であること、②食と農が健康と密接に結びついていること、③法政大学には農学部を作るリソースが準備されていること。

 法政大学の多摩キャンパスには、現代福祉学部とスポーツ健康学部がある。両学部は、農学との近接学問分野の研究者を多く抱えている。園芸療法(ホーティセラピー)や健康食とのつながりである。
 幸か不幸か、工学部が移転できなかったために、多摩キャンパスには広めの敷地が残されている。実習農園を作る空間があるはずだ。そして、小金井の生命科学部には、「植物科学科(旧:植物医科学専修)」が学科として併設されている。これは、農学部の一部である「植物病理」のコースを想定して作ったものだ。
 教員人事も農学系からだから、植物医科学の派生で、農学部を作ることはたやすいだろう。この先の20年は、卒業生の就職先にも困らない。実際に、植物医科学専修は、女子比率が高くて、就職状況も悪くないと聞いている。

 なんといっても、農学部が設置できれば、喫緊の課題である経済学部と社会学部の不人気が解消できるだろう。東京都心や便利になった川崎校舎(いまや、武蔵小杉は都心直結!)に、経済学部や社会学部を部分移転すれば、青学のように偏差値は回復できる。
 そして、農学部を移転したら、両学部の跡地利用もできる。土地の一部は、実習農園にしてもよいだろう。既存の建物は、外国からの留学生向けの寄宿舎に転換すればよい。このアイデアは荒唐無稽ではない。
 というのも、農学部(生命科学と農業生産)と留学生の受け入れ(大学の国際化)は、21世紀初頭の日本国にとっても、大きな課題だからだ。法政大学もその路線に乗ることができる。
 田中優子教授は、多摩キャンパスの逆移転を考えて総長になったはずである。そのひとつの解決策が、多摩キャンパスでの農学部の設置である。一考の余地はないだろうか?