『花卉園芸新聞』に掲載されている「年頭所感」を本ブログでも紹介したい。タイトルは、「新しい流れを作っていこう!」である。松島専務のブログ記事(http://mpsjapan-blog.jugem.jp/)と同様に、今年で4年目を迎える「フラワーバレンタイン」や「日持ち保証販売」の取り組みについても触れている。
『花卉園芸新聞』「年頭所感」2014年 「新しい流れを作っていこう!」
一般社団法人 日本フローラルマーケティング協会
会長 小川孔輔
謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
JFMAは、種苗、生産、流通、小売の皆さんで構成され、どこの利益代表でもない横断的な組織です。目的は、花きの消費拡大、花き業界の交流の場、人材育成の場として、各種セミナー、海外研修、日持ち保証販売、国際フラワーEXPOの立ち上げ、MPSの導入と活動してきました。
花き業界は、日本経済がアベノミクスで好転の兆しが見える中で、花きの価格は上がらず、消費も低迷し、生産面積、流通量が減少しています。さらに、円安への振れは、原油高の定着でコスト増となり益々経営を圧迫しています。いよいよ、お題目の様に言われてきた花きの消費拡大を、具体的に進めることが必要となっています。
消費拡大には新しい需要を開拓していかなくてはなりません。若い人や男性が日常で当たり前に花を買う、生活に花がある文化を作って行けるかどうかが鍵となります。具体的な消費拡大策の一つに今年4年目となる「フラワーバレンタイン」があります。フラワーバレンタインの目的は、新しいモノ日を作ることと男性に花を買ってもらう習慣づけをすることにあります。そのためには、花き業界が種苗から、生産、流通、花材、輸出入と一丸となって取組んでいくことが大きな力になっています。
当初は都会地だけの取組みと思われたものも、北海道から九州まで各地の取組みもそれぞれ工夫され活発になってきています。今年は、フラワーバレンタインの組織をもっと他の取組みに広げていく推進母体とすべく、法人化への模索も進んでいます。
日持ち保証販売も昨年大手量販店が開始して、ようやく大きな流れとなってきました。お花を日常で楽しんでもらおうというのに、すぐ駄目になってしまう花ではお客様をがっかりさせてしまいます。日持ち保証販売は、お花の観賞期間をできるだけお客様に確保してあげようという取組みです。それには、採花から輸送、市場・仲卸、加工、小売店までの品質管理、連携が必要です。見えない品質に取組むことで、花き業界全体の品質管理レベルを上げると共にお客さまに喜んでもらう、それが消費拡大につながっていくという時代になってきました。
MPS(花き産業総合認証)は、日持ち保証販売の取組みに品質管理、トレーサビリティを支える道具としても機能してきています。小売店側から生産者にMPS-ABCを要求する動きも出てきています。ヨーロッパでは既に大手花店チェーン・量販店において、MPS参加が入荷基準となっています。
花き業界唯一のBtoBの展示会として、IFEXも重要です。商談の場、情報発信、交流の場としてのIFEXをいかに活かしていけるかが重要です。生産者フェアが生産者の表現の場として機能してきているのは注目されます。 厳しい環境だからこそ、花き業界が一丸となっていかなくてはなりません。本年も共に頑張りましょう。