欧米人は単独で走り、中国人は団体で歩いてくる @週末の皇居外周路

 土曜日の午前中に、皇居の外周りを走るレースに出た。5Kと10Kの両方の部門がある。わたしは、10Kの部に出た。小さな大会で、260人が参加していた。タイムは、49分03秒。10Kの部門では、全体で60~70位くらいである。

 気温は20度から25度の間。ときどき強い陽光が降り注ぐ中、やや汗ばんで、そのままゴールした。調整ランである。あまりしゃかりきになっては頑張らない。と思いながらも、最後は、三宅坂から桜田門にかけての急坂では飛ばし屋になってしまった。

 皇居の外周道路には、週末ランナーが多い。一時期とちがうのは、女性比率が高くなったことだ。それも若い女性のジョギング熱が非常に高まっていることがわかる。
 そうした日本人の初心者女性ランナーや、シリアスな男性ジョガーに混じって、走りなれた外国人のランナーがさっそうと、堀の向こうから桜田門を超えてやってくる。図体がでかいのは、ドイツ人のランナーだろうか?ラテン系のランナーは、風を切るように身のこなしがすばやい。
 たぶん、ビジネスで来ているのだろう。何度か日本に旅すると、皇居を走るのがふつうになるようだ。帝国ホテルやパレスサイドに宿泊しているのだろう。走りなれている風だ。

 皇居を走っていると、二種類の団体客とすれちがう。すれちがうというよりは、わたしたちランナーは、彼らの動きをみて、逃げるように避けて、走らなければならない。衝突が危ないからである。
 団体客のひとつは、修学旅行の学生たちである。今日もレース途中で、学生服の中学生が皇居前広場を渡って行っていた。整然と列を組んで歩いていく。問題はない。
 もうひとつの組は、中国人観光客である。中国と日本の関係が微妙なときとはいえ、観光旅行は消えてなくなってはいないらしい。桜田門(地下鉄経由?)の向こうから、大声を張り上げて大挙してやってくる。30年前に、日本人がパリやミラノで振舞っていた行動パターンだろう。
 マラソンで皇居の外周を走っていると、これが意外と危ない。彼らはわたしたちの走るのを怪訝そうにみているが、ときどきぶつかりそうになる。修学旅行の学生たちのようには統制がとれていないので、危ないのである。ランナーに「歩行者の邪魔をしないように」と警告文が貼ってある。ぶつかって怪我をしたランナーや歩行者がいるのだろう。

 そういえば、欧米人のランナーは、皇居の周りを逆走していることが多い。日本人のランナーは、通常は、時計と逆回りに走る。つまり、例えば、竹橋(毎日新聞社)方面から北の丸公園を右に見て、英国大使館の方に、坂を上っていく。左回りに走るのである。
 ところが、一部のランナーに右回りに逆送されると、狭い道では衝突しそうになる。逆走しているランナーに限って、スピードがあるのである。衝突しそうな「鳥たち」の素性を想像してしまう。わたしなどは、独立独歩のわがままな人柄を連想する。
 ちなみに、わたしは、皇居の逆走は、生涯に二度だけ試みたことがある。結論は、「走り難いなあ」である。ぶつかりそうになることと、坂がきつく感じるからである。したがって、初心者のランナーが皇居を走ることがあったら、くれぐれも時計周りには走らないことをお勧めする。

 夕方の4時になった。今夕は、東京ステイションホテルでディナーを楽しもうかと思っている。どなたとだろうか?内緒である。5つあるレストランのうち、どこで食事をするかをまだ決めていない。
 そういえば、2010年の雑誌インタビューで、「鉄道会館」(JR東日本ホテルの運営先)の野崎社長に、「新装になったホテルの宿泊を、2013年になったらプレゼントしてあげます」ということになっていたのだが。野崎さんは、その時の約束を忘れてしまっているのだろう。(笑)
 試みに、ステイションホテルの宿泊予約をのぞいてみたら、随分先まで、リーズナブルな部屋は予約で満杯だった。大人気のようだ。