2013年12月18日付の『日経MJ』新聞(1面)「売れ過ぎ欠品 誤算の食品」に、わたしのコメントが掲載されました。記事とコメント内容を紹介します。
売れ過ぎ欠品 誤算の食品
値ごろ感顧客とずれ
今年は食品・飲料の新商品が売れ過ぎて品切れになる例が相次いだ。新規性や市場性が高くヒットした半面、基本に反したマーケティングが品切れを招いた構図が浮かび上がる。品切れ多発は「飢餓マーケティング」などと陰口をたたかれて信頼失墜につながりかねない。「うれしい誤算」と喜んでばかりはいられない各社の事例を検証した。
<以下がわたしのコメント>
「専門家の見方」保守的な計画 品切れの背景
小川孔輔・法政大経営大学院教授
原材料高など食品メーカーを取り巻く環境は厳しく、計画も保守的になっているのが品切れ頻発の背景だ。想定外の顧客に買われることを「ターゲット外し」といい明治の事例はまさにこれ。コンビニではシニア層の利用が増えており、シニア消費を考慮に入れることは必須。特茶はトクホ市場をニッチと捉えすぎたのが原因だ。
一方でこれまでは「機会ロスは厳禁」と言われてきたが、カジュアル衣料品では1つのモデルを千着しか作らないというケースも多 い。旬のものや限定品は少ないからこそ価値が出る。食品業界でもこうした動きが広がる可能性がある。