気象条件(晴れ、気温13度、微風)に恵まれていたのに、タイムはいまいちだった。コースもほぼ平坦で走りやすい。だが、ひさしぶりのレースで、両方の膝が痛くて故障が怖い。スタートから最初の5Kは、走るペースを意識的に落として28分で自重。最後の2Kはスタミナ切れで失速。結果は、1時間54分台。
これからはしばらく、2014年東京マラソンの練習レースがつづく。来週(12月1日)は、「加須こいのぼりマラソン」(ハーフ) に参加する。暮れまでにあと2レース。12月15日は、大田区ロードレース16K。年末のづいでに、熊谷(21K)まで走りに行くかどうか?
今月は、走行距離が150KM程度に落ちてしまいそうだ。この時点で、年間2000Kは不可能な情勢になった。残念だが、いたしかたがない。「超」のつく忙しさで、大学から皇居を走ってきても8Kしか稼げない。どうしようもない。昨年の1900KMは超えたいものだ。
「日本経済新聞(本紙)」で書評欄を依頼されている。そのために、コンビニに関する本を読んでいる。編集部から渡されている本は、この3年くらいで出版された5冊である。ほぼ同じ傾向の本だが、視点がちょっとずつ違っている。
1 田中陽(2012)『セブン-イレブン、終わりなき革新』日経ビジネス人文庫
日経の流通担当記者(編集長)が書いた本。原著の『セブン-イレブン、』に加筆して文庫化してもの。セブンの事業イノベーション(PB開発、日本的FCの定着、チームMDの仕組み、物流改革、情報システム化、対話による会議システム、店舗設計と什器、コンビニバンク)の歴史が詳しく解説されている。
2 吉岡秀子(2012)『コンビニだけがなぜ強い?』朝日新書
コンビニ上位3社(セブン、ローソン、ファミマ)の事業システムを比較しているところが特徴。セブンは、王道の元祖コンビニ。システムの継続的な革新と基礎体力。ファミマは、親しみやすいブランドと海外展開。ローソンは、SNSなどを駆使したプロモーション活動と多ブランド展開。ナチュラルローソン、ローソン100、生鮮コンビニなど、派生コンビニ業態をたくさん持つ。コンビの強さを、①変化対応力、②商品力、③効率性、④娯楽性、⑤公共性の5つに整理。
3 朝永久見雄(2013)『セブン&アイHLDGS、9兆円企業の秘密』日本経済新聞出版社
7&Iグループの強さを、主として事業構造の解説と財務的データから分析したもの。グル―プの中核事業であるコンビニ(セブンーイレブン)に関しては、第6章「セブンネットショッピング」、第8章「セブン-イレブン・ジャパン」、第9章「7-Eleven、Inc.」の3つの章で取り上げている。グループ全体の中で、コンビニがどうような役割を担っているのかがわかる。セブンイレブンなしに、グループは存続できなかったかもしれない。(セブン銀行も実質的には、セブンがないと誕生してはいないだろう)。この本の欠点は、”ヨイショ”のし過ぎ。
4 加藤直美(2013)『コンビニと日本人』祥伝社
日本発でいまや日本人の生活に根付いたコンビニに、期待される未来の姿について述べている。他書とのちがいは、事業システムの紹介や解説ではなく、少子高齢化やネット社会の進展の中でコンビニがもつようになった「社会性」を軸に議論を展開していること。全体的に”試論的”で、やや深みに欠けるところがある。
5 小池和夫(2013)『ローソンのソーシャルキャラクター戦略』小池書院
ローソンの「ソーシャルメディアを使ったキャラクター戦略」を、劇画作家の小池和夫氏が紹介する形式のイラスト満載の柔らかな本。ローソン販促部(担当チーフの白井明子さん以下の3人チーム)が顧客参加型で開発したキャラクター「あきこさん」の開発物語。あきこさんとその仲間たち(姉妹やアンドロイドなど)が、その後のプロモーション活動でどのようにブランド展開されいるかの解説。コンビニを舞台に、SNSを使ったこんなプロモーションがあったのだと驚く。なお、白井明子さんは、法政大学の元大学院生(MBA)出身でわたしの教え子でもある。
以上をまとめて、明日までにテーマ書評を準備することになります(日経の「今を読み解く」の欄)。