金曜日から続いている「プロジェクト研究発表」(他大学での修士論文面接に相当)が本日で終わる。約50件のプロジェクトの中から、来週開かれる優秀プロジェクト選考会にかかる10~12の発表が選ばれる。例年に比べて、しかし、品質が少しだけ落ちている気がする。
考えられる理由はおそらく一つである。最近の入試結果からみて、学生の質は上がっている。だから、問題は指導する側にあると考えられる。わたしたち教員が、長年の演習指導で指導疲れしているか、手を抜いている可能性があるのだ。
わたしにも身に覚えがある。同じ研究テーマを長くやっていると、斬新な発想が出てこなくなる。そして、同じような学生ばかりの面倒を見ていると、新しい切り口から革新的な研究が生まれなくなってくる。これはまずいことだ。
この際、教員たちの指導の方法を変更するか、指導者そのものを変えていくことを考えないといけない。もっとも、むかしのような(すでに時効だが)、卒業ができないような品質レベルの発表はなくなった。これは、うれしいことだと思う。
それでも中には、努力の甲斐あって、すばらしいプロジェクトが何件かあった。そのうちのいくつかは、ボアソナードタワーの優秀選考会に行くのだろう。
プロジェクトアドバイザーからコメントをもらうだけでなく、実際のビジネスとしても成功を収めてほしい。この研究科のプロジェクトから、まだ大きなホームランと世間から注目を浴びるような起業家が生まれていない。
単打や二塁打では、わたしは満足しない。学生たちには、一層の奮起を促したい。