しまむらの創業者、島村恒俊オーナーが、春先に都内の病院に入院されていた。手術はうまくいって、先月退院をされて自宅療養されていた。バラの咲くころにお見舞いをかねてご自宅に伺うことになっていたのだが、忙しさにまぎれて、一か月が経過してしまっていた。
本日、ようやく埼玉県吉見町にあるご自宅を訪問できた。術後の経過も良好らしく、血色もよろしく見えた。大沼を見下ろす広いお庭で、20種類以上のバラを栽培している。数株のつるバラで、バラのアーチをきれいに造作されている。
3月から手術のために入院していたときも、庭のバラと飼い猫のことが心配していたらしい。「帰ってきたら、やめればいいと思うんですが、すぐに庭に出てバラの手入れをはじめてしまうのですよ」(奥さまの千代子さん)。86歳の老人の元気さに、女子医大の担当医師もびっくりしたらしい。
今年はダニの発生もないらしい。香りの良いバラが、庭一面に咲き乱れている。と言いたいところだが、実は、5月下旬に予定していた訪問が遅れてしまったために、二番目のバラがようやく咲き始めたばかりだった。
このごろ、知り合いの経営者が、病気で倒れることが増えている。島村のオーナーが元気なのは、今でも毎朝欠かさずにしている体操と、60歳を過ぎてから続けていたジョギング(毎朝5~8K)と散歩のおかげだ。
「いまでも、腕立て伏せなら20回はできるよ。入院前が毎朝35回できたもんだ」(島村オーナー)。自慢げである。
日本企業の中国ビジネスの話になった。ユニクロの躍進ぶりが気になるらしい。「ユニクロさんはすごいね」と、引退したいまでも、ビジネスについては毎朝、日経新聞を隅からすみまで読んでいるとのこと。
笑ってしまったのは、「わたしの履歴書」と「連載小説」の愛読者であることなのだが。それが、「朝のトイレで、落ちついて読むのが最高の楽しみ」(オーナー)とのこと。
その話をするときに、さすがにわたしがいる手前なのか、奥さまが途中で話を遮って制止しようとしていた。それでもかまわず、ご本人は、ニコニコ顔だった。
お昼は、オーナーがご自身でクラウンを運転して、料亭の「坂本屋」(東松山)まで連れて行って下さった。アユの塩焼きとあなごのてんぷらをごちそうになった。さすがに手術後のせいか、3年前よりは食が細くなっていた。
なお、そろそろ運転免許を警察署に返上するよう、家族には言われているらしい。でも、ハンドルさばきは慎重だが、しっかとした運転だ。わたしなどの場合、86歳まで島村さんのように車が運転できるものだろうか? ともかく、オーナーの元気なお姿を見て、安心して大学に戻ってきた。
夕方からは、ゼミのOB会である。今晩の宿泊先は、市ヶ谷駅前の「アルカディア市ヶ谷」(私学会館)。夜の11時までOBたちと飲んで、明日の朝4時半には、群馬県の嬬恋村に走りに行く。
連続20週目の公式レース参加である。嬬恋キャベツマラソン、ハーフの部。そこまでして走るのか!と思われるかもしれないが、もうこれは病気である。来年の東京マラソンまで、根性で走りに行く。もはや習慣である。