よしか夢花マラソンは、1時間53分46秒だった(グロスタイム:1時間54分9秒)。ハーフ男女混合で934人中、429位。ここまで記録が落ちると、順位は真ん中ほどになる。気温26度、無風。ゆるい上りが意外にきつかった。
ハーフのゼッケンが#163。年齢、性別関係なく、すべてアイウエオ順でソートされている。こんなナンバリングシステムの大会はめずらしい。混浴状態?ハーフの参加者は934人。クォーターは316人。5KMと2KMがそれぞれ200人強だった。
昨日は、萩・石見空港に到着。無事に乗合タクシーを発見した。運転手さんには申し訳ないことに、津和野まで乗客はわたしひとり。
片道2千円だから、これじゃあ採算は取れないだろうな。本来は、9千円らしい(宿のパンフレットにはそう書いてあった)。航空会社から、補助金は出てるんだろうか。快晴である。海がとてもきれいだ。
津和野の駅でレンタカーを借りて、吉賀町まで向かう。めざすは、原田屋旅館。わたしか一番乗りのようだが、まだ3時前だ。宿には吉賀町のマラソンを走る客がたくさん泊まるようだ。
早く着きすぎたので、マラソンのコースをレンタカーでチェックすることにした。めずらしいことだ。下見など、およそ準備はしないランナーだから。
このマラソンは、鮎の釣れる清流、高津川に沿って緩やかに上っていく。往きは上りばかりで、傾斜は1%。1KM走って10メートル昇ることになる。折り返し地点の深谷大橋までに、100Mを上がる。復路は下りばかり。
山奥なので、空気がとてもきれいだ。田んぼに張ってある水に、山の緑が映って美しい。ツツジの季節で、上流の8KM地点には、カタクリの里もある。
下見から帰ってきて、原田屋旅館の女将さんから聞いた話である。
去年、南こうせつがCW・ニコルと一緒に、高津川に鮎釣りに来たらしい。南こうせつは、野菜なんかを自分で作っているのは知っていたが、鮎つりの趣味があるとは、意外だった。食事だけで帰って行ったそうだ。
「写真そのままでした」と女将さん。それはそうだろう。女将から言われたこと。「お客さん(わたし)、雰囲気がこうせつに似ていますよ」。フォーク・ロック世代のシンガーはあまり好きではない。だから、南こうせつやさだまさしに似ていると言われても、うれしくはないぞ(笑)。
昨夜は、にごり湯にはいって、生ビールの後、地酒の源流高津川を飲んだ。750MLを約70%。純米酒の飲み過ぎが、本日のふがいない結果の原因になったのかもしれない。
さきほど、津和野に戻ってレンタカーを返却した。今夜の宿は、かなりよさ気である。のれん宿、明月。チェックインは3時半なので、宿の女主人に頼んで、荷物だけ置かせてもらった。
駐車場が共有の郷土料理の店「遊亀(ゆうき)」で、完走後の生ビールにいく。いわなの塩焼き、背ごし、津和野らしく鯉のあらい。コンニャクのさしみになるころには、日本酒を冷やにて一合、徳利で。
ふらふら津和野のまちを歩いて、宿に戻って来た。秘書の福尾が「じゃらん」で予約しくれた宿である。のれん宿、明月。素敵なお宿である。
宿の玄関が、そのまま庭になっている。縁側のようなたたきに靴を脱いで、そこが畳部屋から板の間に続くお帳場になる。写真を数枚とって、友人達に送った。
津和野の狭い小路を入った奥に、ひっそりとある宿。大きな壺に活けてある花に迎えられて、玄関の門をくぐる。昭和を飛び越えて、大正時代の古いただずまいが素敵だ。
よくぞ、この連休にひとりで泊めてくれたものだな、と。福尾がインターネットで頼んでくれたらしいが、一泊13500円。決して高くはない。
ロビーに置いてあったANAの『翼の王国』(2009年6月号)を読んで知ったこと。この旅館、「のれん宿、明月」の先代は、絵本作家の安野光雅と幼なじみだったのだ。隣の料亭、石心亭の料理人でもあり、かなり有名らしい。というわけで、津和野に来たときは、この宿に是非お泊りを!
追伸
ちなみに、宿のご主人が包丁を握る料理人だけあって、お料理はかなり凝っている。津和野は山の中なのに、おいしい魚が集まるらしい。この宿があった場所は、地番に「魚市」とあった。むかし、魚市場があったと、観光ガイドブックには書いてあった。
なぜなのかは、わからないが。ここは、日本海からも瀬戸内海からも遠くはない。島根県の益田と山口のほぼ中間点にあたる。
なお、ここの夕食は、絶品である。この値段は、料理だけでも、泊まる価値があります。