桶川市民ホールの講演会に行くため、昨日は、JR武蔵野線の東松戸駅から「しもうさ号」に乗った。しもうさ(号)とは、JR東日本が、大宮駅と海浜幕張駅間(東北本線・武蔵野線・京葉線経由)と直通で運行している普通列車の愛称である。
東北本線のルート部分は、武蔵野貨物線を利用する。京葉線(武蔵野線)は通常のダイヤでは、東北本線には連結されていなかったが、2010年12月4日から、朝夕の3便のみ、3線(東北本線、武蔵野線、京葉線)を直通で運行している列車が「しもうさ号」である。
昨日は、武蔵浦和駅から大宮駅までの「ノンストップルート」(貨物線なので駅がない!)を楽しんだ。武蔵野線から貨物線に入るルートでは、乗客はほとんどが下校途中の中高生だった。
朝夕の3本の電車を除くと、ふつうは、東京の学校から埼玉の自宅(たとえば、大宮、浦和、与野、上尾など)まで帰るのに、南浦和駅(京浜東北線経由)か武蔵浦和駅(高崎線)でいったん乗り換える必要がある。
しもうさ号の登場によって、「武蔵野線と京葉線の沿線から、東北新幹線の接続駅である大宮駅へのアクセスルートが改善したことになる」。JR東日本の発表だが、これは建前の話である。実際に乗ってみると、本当のことがわかる。直通電車から実利を享受できているのは、都内の私立学校に通っている埼玉の学生たちである(笑い)。
しもうさ号が、武蔵浦和駅から貨物線に入った瞬間から、大宮駅に到着するまで、東北本線と並走するルートを子供のように楽しませてもらった。その瞬間に、桶川市民ホールで拙著「しまむらとヤオコー」を販売している、秘書の福尾(美貴子)に携帯からメールを送った。
「貨物線だから、単線! 新幹線と交差。地下に潜る。駅が来ない。地上に出た!夕焼けが眩しい。与野駅をかすめて走る。貨物ヤードを通過。終点の大宮!」。メールを送ると、すぐに返信があった。
「アトラクションのよう、楽しそうですね。桶川は寒いです。立派な建物です。」(福尾)
そうなのだ、まるで、遊園地でジェットコースターに乗っているような気分になるのだ。しもうさ号の最終アプローチは、とても楽しい。
大宮駅から八王子駅まで貨物線を経由する列車もあるようだ。今度は、立川や八王子、西東京方面に行くときに、こちらの列車に乗ってみよう。
*注釈:
しもうさ号の運行本数は、平日、土休日ともに3往復。朝夕のラッシュ時間帯に設定されている(朝1往復、夕2往復)。大宮駅では、11番線に到着し、一旦東大宮操車場に回送されてから、3番線より発車する。なお、大宮駅 – 武蔵浦和駅間は、武蔵野貨物線の旅客営業キロが設定されていないため、運賃計算は埼京線経由として扱われる。