本日の早朝に、JALのシャルルドゴール(パリ)ー羽田(東京)行きの直行便で、東京国際空港(羽田)に降り立ちました。ポーランドに負けず劣らず、日本も寒いです。羽田は便利です。わたしは家に直行です。時差ボケに取れない状態ですが、欧州視察のまとめを書いておきます。
この後に貼り付ける「お手紙」は、ウエスティン(ワルシャワ)の便せんに、モンブランの黒の万年筆で殴り書きしたものです。ツアー参加者の方へのメッセージです。ホテルの受付で、コピーを7部作ってもらいました。
例年だと、最後のレストランで、皆さんと反省会をやります。恒例のミーティングができなかったのは、隣の席に座ったポーランド人達のせいです。10人ほどのグループが、ウオッカとコーラで大いに盛り上ってしまい、とても静かな環境で会話ができる状態にありませんでした。
その代わりに、ショパン空港へ向かう送迎のバスに乗り込む前に、皆さんにわたしから直接にお渡ししました。参加のかたひとりずつに伝言が入っています。これは、とてもめずらしいことです。
<2012年JFMA欧州ツアーに参加された皆様へ>
暖冬のパリから極寒のポーランド・ワルシャワまで、短い間でしたが、JFMAのツアーに参加していただき、ありがとうございました。お疲れ様です。
最後に感想を述べる時間が無く、自由解散となりそうですので、団長とてのメッセージを残しておきたいと思います。
わたしがツアーで感じたことは、以下の通りです。
(1) 欧州経済危機の中で、二つのことが進行しています。
豊かな社会の中での貧富の格差拡大と、社会保障/高齢化からの重圧です。その結果、花店(チェーン)も、二極化していました。一本20円のチューリップを売るディスカウンターと、一本200円のバラを売り続ける専門店。
(2) 欧州では、どこの国でも花を買う男性を見かけました。
やはり、切花も鉢物もですが、男が花を買う習慣が花産業を支えています。日本もそうなって欲しいと思います。
(3) 欧州切花市場を支えているのは、低コストで大量入荷してくる輸入花であるという現実。
ケニア・エチオピアからの花も二通りでした。40cm以下の短茎のものと、70cmする大輪のバラ。どちらも成り立っており、売れています。しかし、冬のせいか、花にバラエティがあるわけではありませんでした。日本の多様性と季節訴求はうれしいことです。風土と気候に感謝です。日本人として、どのような仕組みを作るか。
(4) 商品の品質があがっていました。
典型的な姿は、ドイツのアルディ(Aldi)でした。一般のPB商品も、切り花の品質も向上しています。安くてもそこそこの商品が流通していました。日本の未来の姿は、これとはちょっと違うかもしれません。
(5) 日本文化の浸透度が高いことに驚きます。
(日本といえば、いまや)すし文化にマンガ。SONY/PANASONIC/TOYOTAの時代は終わりかけているようです。韓国が日本の後を追っているのがよくわかりました。
なお、ドイツの教育水準の低下には、考えさせられました(他人のことながら、40位を切ってしまっているドイツの学力低下が心配です)。明日の日本も、「移民政策」次第かもしれません。
皆さんに最後のメッセージを一言ずつ。(2012年1月27日現地にて)
・佐々木さんご夫妻へ
いつもツアーに参加していただきありがとうございます。75才を過ぎても元気な姿、先輩として模範です。飯田(「花はん」の本店所在地)にいつか遊びに行きます。よろしく!
・ウォッカ田口さん/ウォッカ斉藤さんへ(小田急組)
無事お帰りになられたら、アクアレルの仕組みを日本で実現してください。インパックさんやクリザールさんと協力を!
・村田さんへ(サントリーフラワーズから参加)
サントリーの花が、どこか欧州でも入り込めたらと思います。企画、頑張って下さい。
・平田さんへ(敷津花壇さん)
また、花屋さんを始めて下さいよ!(二店舗、昨年閉めてしまいました)。いつもながら、JFMAツアーへ参加ありがとうございます。歯をしっかり治して下さい。(*帰国後に治療に行くそうです)
・海下さん(クリザール)
ツアー企画、ご苦労様です。ツアーの成立を心配していましたが、どうにか来れました。ポーランドの観光良かったです。食事も!
・松島さんへ(MPS社長)
オランダを回ると思いますが、デグルートとの交渉よろしく!