IFEX2011@幕張メッセ最終日: 展示会の見どころ

 いつものことだが、主催者として一番気になるのは、実はお天気である。3日目の今日は、雨になった。朝6時に起きて海岸線を4KM走ったが、東京湾のほうから強烈な風が吹きつけてきた。開催最終日、メッセへの出足が心配になる。


 
 初日(13日)の来場者は、1万4千人と発表になった。昨日(14日)は、来場者数は、それほどではなかったようにみえる。農業資材と工具ツールの展示会が独立したが、隣のスパンからもIFEXへの来場者は移動ができる。
 270社と花関連のテービル展示(5万円)が増えた。小間数は減少しているが、IFEX(花)とGARDEX(緑)は、出展者数として過去最大となった。
 千葉県など、花の生産者が増えている。昨年からの課題だった、資材展示会からは脱却している。心なしか、今年の会場は、「花やいだ」気がする。
 
 最終日の3日目に来場する人のために、視察のポイントを示しておく。

 一番奥のフラワーバレンタインのブースへは、ぜひともお立ちよりいただきたい。来年の2月14日を「本物のバレンタイン」(キャッチは、「新しいバレンタイン」)の日にすべく、バレンタイン用の商品提案や販売キットが展示されている。
 昨年とは異なり、花屋さんがいまからキャンパーンに参加を表明すると、参加費用が20%オフになる。販売のツールやPOP、商品提案など、来場した花屋さんからの引きあいが強いと聞いている。ブースへ立ち寄る「女性比率」が他を圧倒している。(笑)

 今年から、全国のトルコギキョウの生産者が、グループでブースを共同運営している。ひとつの品目として、新品種を展示しているのは画期的である。サカタ、ミヨシなどが、その中に展示ブースを構えている。三好さんは、独自での出展も別にしている。
 切り花の展示で、もっとも混んでいる(客だまりができている)注目のブースは、全国トルコギキョウ生産者が運営する「共同パビリオン」である。
 来年は、他の品目でも(球根切り花や草花類で)、同様な展示が進めばよいと思っている。生産者が情報交流する意味でも、買い付ける側にたっても、便宜性が高まりそうだ。さて、どうだろうか?

 海外からの展示では、コロンビアが目立っている。全体的に、ゆったりとしたスペースをとっている。ドル高なので、出展コストは大幅に上昇しているばずである。オランダ、ドイツなど、欧州からの展示社はほとんど消えてしまった。原発の影響もあるのだろう。
 ただし、コロンビアだけは、輸出先としての日本の影響力は大きいので、展示スペースは大幅には減少していない。同国の輸出に占める日本のシェアは、どんとん高まっている。
 輸送は大変だが、相対的に単価はよい。驚くかもしれないが、現在の市場の値段ならば、コロンビアにとって収益性はじゅうぶんなのだ。日本の市場がドライブすれば、さらに展示は増えていくだろう。
 韓国、中国など、アジア勢がやや勢いを失っている。気のせいか、日本の生産者ブースに気圧された感じである。
 
 国内生産者による「テーブル展示」は、各県、市町村などから補助金が増額される見込みである。来年は、出展者数が倍増しそうな気配である。ただし、花屋さんや量販のバイヤーさんが、まだ直接的に生産者とは接触しづらい感じがしている。
 会場を回って得た感触では、ネット通販や仲卸さんと生産者(テーブル出展者)が商売でつながる傾向がみられた。大きな取引は、やはり大きなブースで展開する業者と量販系統のバイヤーさんとの間で行われている。
 
 なお、今年の特徴は、各社が同業種、異業種とコラボをしていることである。

 注目のブース:

  フラワーバレンタインのブース(とくに、ギフト用の小鉢とバルーンがかわいい!)
  インパック(大田花きとのコラブボ:炭つつみ商品、インテリアプランツの新ライン)
  ニッポリ(日本ポリ鉢販売): 低コストの作業用テント(高島とのコラボ)
  全国トルコギキョウ生産者ブース(種苗会社との共同展示)
  シモジマ(昨年対比で集客倍増) → フラワーバレンタインへの出品
  セロン工業(プレスティックシートの花瓶) → 同上
  バラ園(花屋さん用のハサミやレザーケース、美容用シザー企画会社とのコラボ)