「小川くんの顔、小さい!」と子供のころ、女の子たちによく言われました。最近まで、自分が小顔であることは肉体的な欠陥に思えていました。女の子たちは、わたしと一緒に写真を撮られるのを嫌がりました。だから、わたしは遠近法のテクニックを使って、女子の少し前に出るようにしました。
遊びに行ったときの集合写真などを見ると、仲間の中でわたしの顔は断然にサイズが小さいようにも思えました。大人になってからも、ゼミ生と一緒に写っている合宿の写真で、わたしの顔は女子たちの間隙に埋もれてしまいそうです。
ところが、小顔は女の子の間では羨望の的なのだそうです。うらやましがられる理由はよくわかりませんが、ネットの記事での説明をみると、なるほどと思えるところもあります。顔のパーツが大きく見える(目が大きめに見える)、ショートカットが似合うとか、、、なるほどという理屈が書いてありました。
子供のころから気になっていたので、本日、実際に自分の顔のサイズを測ってみることにしました。自分では測れないので、大学院の一階に下りて行って、事務の女子に測定を頼んでみました。依頼された彼女は、竹のメジャーを私の顔にあてて、「先生の顔、縦は23センチくらい。そんなに小さくないです」と断言しました。
縦23センチは、日本人男子の平均値です。客観的なサイズは、人口のちょうど真ん中なのです。おかしいと思い、今度は横幅を測ってもらいました、横方向は14センチでした。そうなのです。男子の平均値16センチより、2センチほど横幅が足りないのでした。
結論を言えば、わたしの顔が小さく見えるのは、縦横の比で横幅が10%以上小さいため、細長く見えるのでした。小幅の顔が、全体を小さく見せていたのです。
小顔の真実がわかりました。これからは、自分が「小顔に見えること」をうまく活用していこうと心を改めました。どのようにするのか?それは内緒です。