新潟白根のMPS参加者、西脇農園(西脇雅人さん、博雄さん)を訪問した。雨上がりのさわやかな朝だった。新潟平野はだだっ広い。北陸地方は日本海に開いているので、対岸はロシア大陸だ。西脇さんは、新潟のチューリップ生産者として、はじめてロシア(ウラジオストック)に国産のチューリップを輸出したひととして知られている。
西脇博雄さん(お父様)は、新潟放送やNHKにもしばしば出演している。今年は、ロシア側の植物検疫制度の変更で、輸出量は二万本だったが、来年にかけては、また輸出量を増やすという。日本の花きを輸出するプロジェクトは、わたしたちJFMAも取り組んできた(一昨年、中国上海へバラやグロリオサなど)。物流費用と日持ちの問題で随分と苦労した。
西脇さんいわく、最初から輸出を考えて「切り前の基準」を決めたり(やや固め)、梱包の仕方を考えれば、思っていたほど、輸出はむずかしくはない。従来からの方法で、あまった商品を輸出する発想でやるからうまくいかない。とはいえ、一時は高値だったロシアも、最近は価格が下落ぎみだとのこと。それでは、一本の小売価格は、400円~500円(日本産チューリップ)。日本の小売の値段(100~150円)から見れば、約3倍である。
おもしろかったこと。さすがに、高値がつくことがわかって、ロシアでは日本産チューリップのまがい物がでまわっている。オランダ産や韓国産のチューリップである。欧州からは輸送時間が長く、韓国産は品質もよくないので、値段は300円~400円。30%のプレミアムが日本産にはつく。日本産だと偽って、ロシアの市場で販売されている。「まがい物が出るだけのは、一流の証拠」だが、困ったものだと、西脇さん。
現在、新潟のチェーリップ生産者で、MPS参加者は西脇さんであるが、同じ出荷グループが6人。近々、仲間にもMPS参加を勧誘してくださるとのコト。同じ白根の東樹園さん(JFMA理事)からの推薦もあった。新潟では、チェーリップ切り花生産者の伊藤さんがすでにMPSに参加している。これで、春先に鮮度保証販売(ヤ0コー新店、2店舗0)するときの候補サプライヤーで、MPS参加者にめどがたってきた。うれしいことである。
経営に積極的なMPS参加者が、鮮度保証販売にも協力をしてくれている。