大井川鉄道、試乗記

静岡から8駅で約30分。SLに乗るために、大井川鉄道の起点、金谷駅の待合室にいる。平日は一本しか走らない蒸気機関車が、ホームに入線して来るのをじっと待っている。いまは、10時30分。せっかちなわたしが、大井川線の終着、千頭行きの普通電車を二本、見送っている。SLの発車時刻は、11時48分である。


静岡サテライトでの集中授業は夜だけである。事前に調べもしないまま、大井川鉄道の起点、金谷駅に来た。SLの運行が一日一本で、発車時刻が12時すこし前であることも、指定席を買っておかないと、SLに乗れないことがあることも、知らなかった。
 ラッキーなのだ!本日は数席、SLの座席に余裕があったから。500円で、特別急行券を購入した。4両編成の一号車13D。片道の運賃は、金谷~千頭間で」1810円。
 調べが悪い観光客は、わたしばかりでもないらしい。おばさんたちが数組、賑やかに大声で話している。鉄道マニアらしき若者が、ひとり。わたしのとなりに座っている。カタログを見ながら、つぶやいている。うれしそうだ。30分前になって、JR側からぞくぞくと、乗客が待合室に入ってくる。11時29分発の普通電車が入線してきた。改札がまだはじまらない。長い行列ができている。

 SLの発車30分前。本日の指定席件券は売り切れました!と掲示があった。立ち席を承知で、ご乗車ください。と付け足してある。乗りたいひとは、立ち席でも乗るのだろう。指定席がなくとも、わたしならそうするだろうな。
 売店で、お弁当を買った。静岡物語、950円。お茶は自販機で。もちろん、朝摘み、静岡茶である。130円。500CC.お買い得である。

 11時48分、出発進行!2分遅れて、千頭に向けてSLは発車。ガイドさんつきである。しばらく、静かに1時間30分、40キロのSL乗車を楽しむことにする。次男のまつぎと乗った磐越西線、貴婦人号以来である。

 終点、千頭駅に到着。帰りはふつうのディーゼルカーにしました。15時40分まで待てません(笑)。授業に遅れてしまいます。