日本経済新聞社から出版する『マーケティング入門』のゲラがどんどん上がってきている。ひとつ面倒な問題が起こってきている。翻訳をするときにいつも課題だったのだが、雑誌から図表や記事を引用する場合に、「転載・引用の許可願い」を出さないといけないことである。
「日本経済新聞社」から出版するので、グループ企業の『日経ビジネス』はフリーパスと思っていた。しかし、「ブランド経営の威力」（日経ビジネスマネジメント：ムック版シリーズ）でお世話になった中野目記者に電話したところ、「転載・引用の許諾は必要らしい」とのこと。
例えば、これもわたし自身が頻繁に記事を書いていて、文章の引用も多い「チェーンストア・エイジ」（ダイヤモンドフリードマン社）でも事情は同じであった。自分の書いた文章は、さすがに自由なのだろうが、千田編集長からは、申し訳なさそうに、「転載・引用のお願い」のフォームが転送されてきた。
以下では、＜例文＞（一部分）を掲載してみたい。「やめてください！」と言われそうだが、・・・、うーん、知的所有権、守られる立場にはいいですが、今度のように引用する側に立ってみると、ずいぶんと面倒くさいものです。
そういえば、テキストでは、たくさん写真やキャラクターの図表などを引用している。いちいちメーカーや調査会社にまで、許諾を取るのは本当に大変である。全部はやっていませんが・・・
例えば、こんな調子です。
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＜転載・引用許可のお願い＞
○○○○社刊の『△△△△』（××年×月×日発行「小売業1000社ランキング（全体の売上高ランキングトップ20社、ならびに、各業態別上位10社）」、40頁～55頁）を下記の通り、転載・引用することを許可いただきたくお願い申しあげます。なお、貴社の承諾を得た場合には、転載先・引用先に出所を明示し、必ず当該頁のコピーまたは出版印刷物を一部献本いたします。
記
①転載・引用先：小川孔輔（2009年6月発刊）『マーケティング入門』（日本経済新聞社）「第15章 小売業の経営と物流（仮）」第１節、第3項
②発行部数：初版××××部（予定）
③目的：
マーケティング教科書内（上記）の数表として引用
御社のチェーン小売業の業態分類が、他社と比較してもっとも適当である
業態別売上高上位ランキングがデータとして必要なため
以上
法政大学 経営大学院IM研究科
小川孔輔 印
