7月の最終週に、新刊本の原稿を出版社(光文社)に提出しました。2027年1月には、全国の書店に『社長はつらいよ』(光文社新書)が並ぶはずです。生涯で55冊目になるこの本は、約2か月半で仕上げました。締め切りより3か月も早く原稿が完成できたのは、5月上旬にマラソンの練習中にアキレス腱を傷めて、その後は外出ができなくなったからでした。
執筆開始は5月10日、原稿の提出が7月30日です。全250頁ですので、一日に約3500文字のペースで書き進んだことになります。こちらも新記録です。なお、本のタイトルは、渥美清主演の松竹映画『男はつらいよ』(山田洋次監督)にそれとなく掛けてあります。
この本は、月刊誌『新潮45』に収録された拙稿「社長の『履歴』大研究」(2017年7月号)が元ネタになっています。新刊本に再録されている「社長のしんどさランキング」(第1章、第1節)の骨子は、次のようなものです。
世の中の社長さんたちを分類すると、つぎの5つのタイプに分かれます。①自分で事業を立ち上げた「創業者社長」、②ファミリーの事業を引き継いだ「後継経営者」、③大企業の社長にスカウトされた「プロ経営者」、④入社した会社で社長に昇り詰める「サラリーマン経営者」、⑤社長の娘さんと結婚して同族企業の社長になった「娘婿の社長」(マスオさん)」。
書籍の中では、それぞれのタイプの代表的な社長さんたち(大企業6社と中小企業4社)にインタビューをして、社長業のしんどさとその醍醐味を尋ねています。本書に登場している経営者は、わたしの友人や知人の社長たちと、取材などで偶然の機会に知り合った将来有望な若手経営者たちです。
ところで、友人の2代目経営者から聞いた「社長としての精神的な大変さ」では、ワーストから順に、①娘婿の社長、②プロ経営者、③サラリーマン社長、④後継経営者、⑤創業経営者となっています。ところが、学術研究のデータ分析から明らかになったのは、実際に「業績の良い会社」の経営者は、精神的に一番しんどそうに見える「①娘婿の社長」でした。
最後に、本書の登場している順に企業名と経営者を紹介しておきます(★は、カテゴリー)。
① 岩田彰一郎氏(元アスクル社長)、★サラリーマン出身のベンチャー経営者、
② 長澤猛臣氏(長沢ベルト工業社長)と平川大計氏(佐嘉平川屋社長)、★後継経営者、
③ 玉塚元一氏(ロッテ・ホールディングス社長)、★サラリーマン出身のプロ経営者、
④ 吉田智誉樹氏(劇団四季社長)、★サラリーマン経営者、
⑤ 鳥越淳司氏(相模屋食料社長)、★娘婿の社長、
⑥ 井上英明氏(青山フラワーマーケット社長)、★創業経営者、
⑦ 松井忠三氏(良品計画社長・会長)、★サラリーマン経営者、
⑧ 野田将克氏(花恋人社長)、★後継経営者、
⑨ 浦沢美奈氏と渡邉倫久氏(京都のアトリエ・プーゼ経営者)、★創業経営者ご夫妻。
本書の第2章以降は、主人公の社長さんたちの事業展開に筆者(一人称)が絡んでくるインタビュー形式の物語になっています。今度の書籍では、「“一人称”ビジネス書」という新しいライティングスタイルに挑戦してみました。命名者は、光文社の三宅貴久編集局長です。お楽しみに。


コメント