昨日の午後に着手しはじめた初校ゲラのチェック作業が、残すところ80頁ほどで終わりそうだ。図表などに文字抜けがあったり、重複のテキストが散見されるが、その他はおおむね問題がなさそうだ。気を抜いてはいけないが、共訳者の林麻矢さんと連絡を取り合いながら、今月中にお互いの分担作業は終わりそうだ。
新しい原稿を読むのは好きだが、わがままな性格を反映してか、校正作業は相当な苦手種目である。自由気ままな気持ちで、新しい仕事をどんどん先に進めるのが好きなほうだ。すでに終わってしまった原稿をチェックするのは、どこか生産的ではないという感覚をもっている。だから、わたしひとりでゲラのチェックをすると、必ずや誤植をたくさん残してしまう。
AIが原稿の校正作業を自動的にしてくれる時代が、すぐそこに来ている。しかし、校正段階で文章を変えたり、図表を差し替えたりする発案は、当面はAIにはできないだろう。校正に費やす時間は減少するだろうが、尋常では、このステップを飛ばすことはできないだろう。
かみさんは、校正が大好きだ。しかも、わたしが気が付かない誤植を発見する能力に長けている。だから、彼女がもっているノウハウが自動校正システムにビルトインできれば、「校正ロボット」の作業効率は飛躍的に高まるだろう。
そんな言い訳をしながら、そろそろ、残りの「80頁」のゲラに戻ることにしよう。今日は、ゴミ捨て以外に、自宅から一歩も足を踏み出していない。気分転換に、散歩の時間が必要だ。そろそろかみさんと娘が戻ってくる時間でもある。