昨夜は、懐かしい町、世田谷区下北沢へ。何度か電車で駅を通過していますが、小田急線と京王電鉄(井の頭線)が交差する駅に降りたのは、50年ぶりでした。下北沢の駅界隈は、再開発ですっかり変わっていました。駅前で知っているのは、老舗花店の「花弘」さんくらい。次男さんの息子が、わたしの学部ゼミ生でした。
大学院時代の大先輩、片平秀貴さん(元東大教授)と渋谷で飲むと、そのあとは必ず「アラスカ」というステーキやさんに連れていかれました。拉致されたステーキハウスは、下北沢のどの辺りだったのか? 中華料理の珉亭(みんてい)は思い出せても、アラスカのマスターの顔は記憶から完全に消えています。
片平さんとは、アラスカで明け方まで飲んでいました。というか、終電がなくなるので、途中で「片平さん、いまから帰らないと電車が、、」というと、「小川くん、えっ?帰っちゃうの?」と。毎回のように拉致されたまま、朝まで徹夜飲みになることがふつうでした。あのころは、体力があったのですね。
大学院の2年間は、文京区の湯島に弟とふたりで暮らしていました。「湯島武蔵マンション」という賃貸用の小さなマンションでした。朝5時の始発電車で、下北沢から地下鉄の本郷3丁目駅まで戻りました。シャワーを浴びてから、1時限(9時~)の宮下藤太郎先生のゼミ(企業経営論)に出席しました。
大学院の授業で輪読の報告をした後、昼のランチは、東大赤門の近くにあった蕎麦屋でした。宮下先生と一緒に、もちろん片平先輩も同席して、わたしと宮下先生は、鍋焼きうどんを食べていました。下北沢といえば、徹夜明けから昼の鍋焼きうどんまでのコースが連想されます。下北沢の街のことなど完璧に頭から飛んでいますが、この記憶だけが鮮明です。
ところで、昨夜は、10月27日が誕生日の汲田(貴司)さんと、10月23日がバースデーのわたし(小川)の合同誕生会になりました。6月10日が誕生日の二人(松島さんと石川さん)に、今年はじめてのことですが、わたしたちの誕生会を無理やりに開いてもらったのでした。場所は、汲田さんの行きつけの店。下北沢の居酒屋「風神」に予約を入れてもらいました。
今年の6月も例年のように、「松島さん+石川さんの誕生日」を上野の「れんこん」で開きました。これは、7~8年前から続いている年中行事です。たまたまですが、6月の誕生会の直前に、稲垣くん(衣料品の「ハニーズ」現地工場長、元大学院小川ゼミ)が、ミャンマーから一時帰国していました。
急遽ですが、「日本で結婚式を挙げるので、先生に結婚相手を紹介したい」と、石川さんのところに連絡をくれていました。そのとき、「小川先生の行きつけの店(寿司ダイニングすすむ)に行ってみたい」と言っていた汲田さん(元博報堂、一休ドットコムの元CMO)のことを思い出しました。
思い起こせば、この先は連想ゲームからの出来事になります。
10年前に卒業を控えた院生ふたりを、「日本生産性本部」のセミナー会場(神奈川県湘南)に連れていきました。汲田さんに、稲垣くんと石川さんを卒業プロジェクトの指導をしてもらうためでした。汲田さんは、JCSIの研修セミナー講師で湘南の会場にお呼びしてありました。二人を連れて行くことは、事前に汲田さんには伏せてありました。
ちなみに、セミナー会場の控室で、稲垣君がハニーズの江尻義久社長(当時、現在は会長)に入社面接をしてもらいました。江尻社長もセミナー講師でした。こちらは、事前に福島県いわき市の本社に連絡を入れてありました。
この指導教授はきわめて強引な人間だったということに、いまさらながら思い当たります。ちょっとだけ言い訳をすると、わたしが無責任だった(教育の放棄)のではなく、汲田さんのマーケティングの才能と、江尻社長の寛容さと胆力に期待してのことでした。
稲垣君は無事にハニーズに就職ができて、激動の10年間を、ミャンマーで現地工場のディレクションを担当しています。一方の石川さんは、中小企業診断士として都内で活躍しています。
ところで、下北沢の駅から少し離れたところに、秋田県人会の学生寮がありました。秋田の友人たちが、秋田寮に寄宿していたので、しばしば寮から駅までの間にあった「珉亭」という中華料理店で、じゃじゃー麺を食べていました。今回は、時間がなくて懐かしの街並みを巡るツアーはスキップしました。
次回は、懐かしの学生寮を再訪。再開発で立ち退きに抵抗しているらしい「珉亭」で、餃子とじゃじゃー麺を食べてみたいと思っています。なお、汲田さんから、B&B(Beer&Booksの略?)の本屋さんへ連れて行ってもらうことになっています。店主は、博報堂時代の同僚で、「本屋大賞」を提案した人物らしいです。
帰り際に、汲田さんにそっと、『わんすけ先生、消防団員になる。』を一冊渡しておきました。本屋大賞がほしいわけではありまません。本好きの元博報堂の店主さんに、本の装丁を楽しんでほしいと思ったからです。装丁を担当してくださったアートディレクターの大内おさむさんの本に対する考え方を、わたしがブログで紹介してあります。
「本をお渡しするときに、よろしくお伝えください」(店主さんへ、わたしから)。ブログ記事(3月 日)のURL(https://www.kosuke-ogawa.com/?eid=6039#gsc.tab=0)を、汲田さんのLINEメールに添えておきました。下北沢での汲田さんとの再会が楽しみです。来春ですかね。