はじめての私小説『わんすけ先生、消防団員になる。』の制作が遅れ気味になっている。9月上旬発売の予定が、月末にずれ込みそうな気配だ。「ナノナノグラフィックス」の大内おさむさんから、「もくじ」のレイアウトや、「周辺地図」のイラストが送られて来ない。すでに2週間ほど、わたしの作業時間を空費している。
ある程度の遅延は織り込み済みだが、さすがに刊行が10月になってしまうのは避けたい。装丁やレイアウト、紙質や印刷にこれだけ凝ることができるのは、自費出版だからである。とはいっても、本の制作に使えるお金と時間は青天井というわけではない。
わたしは一年半前から年金生活者になっている。ジム・イングリス著の翻訳『史上最強のホームセンター』(ダイヤモンド社)の仕事で稼いだお金(200万円)をすべて、この小説につぎ込んでいる。
だから、小学館の石塚ゆみさんからのアドバイスで、献本の冊数を抑えることにした。本の制作につぎ込んだお金の一部は、販売で回収したいと思っているからだ。
いつものように気前よく献本してしまうと(通常は、300冊程度)、大手書店やネット(アマゾンや楽天)で売れる冊数が減ってしまう。石塚さんの指摘の通りで、仕事仲間や元院生には、書店やネットで購入してもらうよう働きかけている。また、2万3千人に到達しそうなインスタグラムのフォロワーさんにも、書店での入手をお願いしている。
それでは、どなたに献本することになるのか?
1 小説の登場人物
①地元の商店主さんたち(8店):
大和家、田沼商店、寿司ダイニングすすむ、HOKUHOKU
味吟、さくら鍋中江、男鹿半島、焼き鳥TOP
②身内、親戚(4人)
子供(3人)、林麻矢(共同制作者)
③友人・知人(8人)
佐藤バイヤー(マーニーの救助員)、中松ご夫妻(消防団員)、
村瀬さん(ランナー仲間)、遠藤さん(顧問)、村田さん(会計士)、
森田ママ(浅草デート)、山田雄太郎さん(庭師)、木村君(団十郎朝顔)
2 友人たち(10人)
柳井正(ユニクロ)、川野幸夫(ヤオコー)、犬竹一浩(日本アポック)、
小林佳雄(物語コーポレーション)、田中陽(日経新聞論説委員)、
岡藤正弘(伊藤忠商事)、矢嶋孝敏(着物のやまと)、
土屋裕雅(カインズ)、橋本治朗(アールビーズスポーツ財団)、
前川裕(推理小説家、元法政大学教授)
以上で、どうやら30人になるらしい。これほど、献本の冊数を絞り込むのは、はじめてのことになる。
全部で千部を印刷する。小学館さんと契約をして、すでに発注をかけてある。配本計画では、半分を市中の書店とネットで、半分を個人在庫に抱えるつもりだ。目論見通りになるかどうか。
今回は、いつも以上に「美しい装丁の本」に仕上がるはずである。それでも、千部が完売になるためには、皆さんの協力が必須になる。