「日本DIY・ホームセンター協会」の事務局(調査担当・丸澤氏)から、HC売上高の月次データが送られてきた。春先から園芸業界の友人たちが嘆いていたことが、データで確認できる。コロナ5類移行で行動規制が解けた。その結果、住生活を豊かにする活動に関連して、コロナ禍で需要が大せいだった園芸部門やインテリア部門の業績が悪化していることがわかる。
速報値の解説によると、2023年5月(6月22日配信)は、
◆売上高(全店)は、前年同月比で96.8%、既存店で前年同月比で96.2%。
商品分野別にみると、プラスは「ペット」を含む3分野のみ(後述)。
◆店舗数は、それでも、調査開始以来、19年9ヶ月連続増加。
1.ホームセンター部門の状況(2023年5月、前年同月比)
①店舗数 3,957店 101.0%
②売場面積 12,917㎡ 100.8%
③来店客数 8,842万人 92.1%
④売上高(全店)2,755億円 96.8%
(既存店)2,539億円 96.2%
2.部門別(対前年比%)
③インテリア 91.5%
④家庭日用品 98.9%
⑤園芸・エクステリア 96.0%
⑥ペット 111.5%
<コメント>
1.ホームセンター全体
売上高より客数の減少が大きいのは、値上げの影響だろう。平均で4%の価格上昇があったことがわかる。
それにしても、店舗数や売り場面積が、いまだに増加していることには驚きではある。
外食や宿泊、観光関係の業績が二桁増である。対照的に、移動に関係のない小売りサービス分野の不振が目立っている。
2.カテゴリー別の動向
リモートワークに関連する「住生活充実アイテム」が壊滅状態にある。
インテリアや家庭用品、園芸・エクステリアは、とりわけ売上の減少が激しい。
対照的なのは、ペットである(笑い)。昨日も自転車で水元公園(葛飾区と埼玉の県境)で行ったが、犬を散歩に連れてきている人でとても賑わっていた。ペット仲間の交流が復活しているようだ。
わたしの周りでも、切り花は好調(値上げの効果もあり)、鉢物花壇苗は絶不調に見える(値上げが通らない)。