【柴又日誌】#109:めずらしく、原稿書きで苦戦しています。

 インテージの企業向けの研究会で、顧客体験(CX)のセミナーを開くことになった。初回は5月23日(火曜日)で、最初の事例として、ワークマンの林知幸部長(営業企画部、広報部兼務)をお呼びしている。研究会の集客のプロモーションのために、「ワークマンのアンバサダー・マーケティング」という事例を書いている。

 

 最初が、林さんの講演会になっているからだ。

 先々週から書き始めているが、わずか3000~4000字の原稿が一向に先に進まない。インタビューメモ(2月下旬、上野のオフィスで実施)があるので、それを文章化するだけである。それでも、筆が先に進まない。理由がよくわからないまま、本日に至っている。

 ほぼ4500字(ワードで4頁)は出来上がっているのだが、自分としてはどうも文章がしっくりこない。このところ、エッセイ風の記事やコラムを書いている。そのせいなのか、少し理論っぽい書き方を忘れてしまっている。脚注があったり、理論的な枠組みで事例を読くような書き方は、最近はほとんどしていない。

 スムースに筆が進まないのは、これが原因だった。昨夜、夜中に目が覚めて、ワークマンの事例を解説する枠組みを決めてしまった。あとは、「マーケティングの進め方=STP+M」「顧客価値の方程式」「価値伝達の公式」の3つにケースを当てはめるだけになっている。

 

 午前中は、昨日まで書いたファイルを、うっかり上書きして消してしまった。よくあることなのだが、ショックはショックである。慌てて2ページ分を、「紙のプリント」を見ながら、消えてしまった活字を復元することができた。朝のさわやかな頭の時間を、1時間分だけロスしてしまった。もったいない。

 先ほど、4ページ分の原稿を、インテージの田原君のPCに送っておいた。まだレスポンスがない。最初の事例になるので、ワークマンの第1回目の書き方が、この後のベースになる。原稿書きが難しかったのは、理論的な書き方を忘れてしまったのが問題ではなかった。シリーズの「ひな形」を、スクラッチから作り起こさなければならなかったからだと得度した。

 何事でも、「0」から「1」を作るのは大変なことなのだ。ひな形があれば、あとはそれに沿って標準的な書き方をすればよいだけだからだ。慣れているはずだが、いつの間にか、この困難なプロセスを通過して、「苦行を経験すること」をさぼっていたのだった。大いに反省である。人間は、ともすると易きに流れやすいものだ。

 

 そろそろ田原君から、第1回の原稿についてレスポンスが戻ってくるころだ。その前に、午後2時からJFMAのアフタヌーンセミナーがある。聴衆が17人で、いつもよりセミナー参加者が多くなっている。午後4時からは、JFMAの理事会になる。どちらもオンラインでの開催だ。

 本日は、外出することがないまま時間が過ぎていった。午前中は、今週末の柴又帝釈天ツアーに4人のかたを招待するため、連絡のLINEメールをたくさん書いた。ミャンマーから稲垣君夫妻が戻ってきている。稲垣君は、ハニーズに紹介したことで、見違えるように立派なビジネスマンになっている。10年ぶりの再会が楽しみだ。

 そのあとで、日本アポックの犬竹一浩会長さん(@埼玉県日高市)に、採れたての筍をプレゼントしていただいたお礼の電話をした。それ以外には、誰とも話さないまま午前中が終わった。

 原稿書きの苦労話から、どうでもよいLINE電話の話になった。そろそろ原稿に戻るとしよう。