とん平焼き、改め、よしき焼き(X-JAPAN プロデュース)

 しばし馬鹿馬鹿しいアイデアにお付き合いください。つい先日のこと、静岡の石井育種場から新種のキャベツが6玉送られてきました。先々月に、ローソンファーム兵庫(原田社長)から食味テストの依頼を兼ねて、奥様の石井智子さんに淡路島の玉ねぎ(ターザン、甘70)を送った返礼と思われます。

 
 石井育種場(石井和広社長)は、明治40年の創業。キャベツの育種では老舗中の老舗。お好み焼き用の品種「松波」は、関西のお好み焼き店で50%以上のシェアを握っています。奥様の智子さん(法政大学大学院卒)から、わたしのLINEアカウントにメールが送られて来ていました。「今朝、キャベツを取ってきました。”よしき”という食味の良い品種です。今日送りますね。鮮度が大切なのでお早めに食べてください。霜が降りていたので、甘みが上がっていると思います」
 先週の日曜日のこと。翌日には早速、段ボールに詰まった「よしき」が6玉、わが家の玄関に届きました。よしきは、光り輝くばかりの美味しそうなキャベツでした(https://www.instagram.com/p/B52PEQuAEgI/?igshid=1aejqweh9jn28)。わたしからの返信は、「キャベツ届きましたよ。まずは、ロールキャベツになるようです。”よしき”の命名者は、X-JAPANのファンですよね」。
 
 ところが、石井さんからは意外な答えが返ってきました。「はい、命名者はうちの旦那です。X-ジャパンのファンではありません」。
 ”よしき”とは、ビジュアル系バンドで一世を風靡したX-JAPANで、ピアノとドラム(作曲)を担当しているYoshikiのこと。たしかに、石井さんの旦那さんは、ビジュアル系のシンガーが好きそうな感じはしない。しかし、なんで”よしき””なんて名前を思いついたのだろう。翌日になって、わたしの疑問に対する奥さまからの回答が届きました。
 「おはようございます。名前の由来は単純でした。味が良く、葉に照りがあったから、よしき=味良く(よし)輝(き)くです」とのこと。期待を裏切られたわたしは、完全に拍子抜けをしてしまいました。ところが、話はここで終わらないのです。
  
 わが家では、その日のうちに、よしきが何種類かのキャベツ料理に化けることになりました。コロッケの千切り、ロールキャベツ、それでもなかなか6玉を食べ終わることがむずかったらしく。その翌日、忘年会で遅くに帰ったところ、テーブルの上にオムライスがあるのを見つけました。かみさんは、オムライスがそんなに好きではないはず。
 食べてみると、「とん平焼き」でした。オムライスに見えるのは、ふわったとした卵の下に、刻んで炒めたキャベツが敷いてあったからです。
 ちなみに、「とん平焼き・豚平焼」(とんぺいやき)とは、鉄板焼きの一種。関西のお好み焼き屋・居酒屋などに多い。発祥は、戦時中にロシアの捕虜になった『本とん平』(大阪市北区)の店主が、現地の兵隊が食べていたものを参考にして出したものとあります。わたしは、キャベツに豚肉が入っているので「豚兵」(兵隊さんが食べた豚肉)なのかと思っていました。
  
 それはどうでもいいことでして。キャベツの品種が「よしき」なのだから、この際は、よしきを使った「とんぺい焼き」を、「よしき焼き」と呼んではどうか?と思いついたのでした。石井育種場のHPを見ると、平成28年(2016年)に品種改良されたよしきがデビューしたようです。まだ三年目です。
 よしきは、品種登録がされていないらしいのです。わたしが品種登録を代行して、ついでに、「よしき焼き」(Okonomiyaki Yoshiki)の商標を取得することに。そしてこの際、関西方面で使われている「松波」の代わりに、とんぺい焼用のキャベツには、よしきを専用で使用する。
 うまい具合に、お好み焼きの「道頓堀」を3店舗経営している星野将一くんが、いま現役の大学院生になっています。チャンスです。小川ゼミ生。とりあえずは、彼の店でプロモーション用の食材として、”甘い”よしき焼きをお客様に振る舞ってみることにしてはいかがでしょうか。そして、評判がよろしければ、道頓堀チェーン全店で目玉メニューとしてキャンペーンを展開する。
 たくさん売れたら、わたしには商標権の使用料が転がり込むでしょう。星野君は、このメニューが当たったら、ビーガン向けのフードコートを開発する手元資金が獲得できる。妄想は広がるばかりです。石井育種場からは、お好み焼き用のブランドキャベツの使用許諾をいただいています。
 この際、思い切ってやってみたらどうかな? ねえ、星野君。
   
 
 <追記>
 いまキャラクター・コラボカフェで、㈱レッグスにゼミ生がお世話になっています。たとえば、「カフェXJ」(X-Japan)とか、「よしき焼き」を目玉にした企画を組んでみたいですね。ファンは絶対に、オムライスからよしきが飛び出してくる「お好み焼き」を食べに来るでしょうから。もしかすると、Yoshiki本人がオムライスがとても好きだったり、とん平焼きの大ファンだったりすることだってありえます。
 カフェXJ@表参道で、「よしきを囲んでよしき焼を食べる会」などを企画すればファンも喜んでくれると思います。そんなプロデューサー役など、死ぬまでに一回くらいはやってみたいな。上半身裸になって、、、実は、わたし(小川先生)は、X-Japanのファンなんです。