優秀なゼミ生を持つことのすばらしさ。教師冥利に尽きます

 福島徹会長の著書『福島屋 毎日買いたくなるスーパーの秘密』(日本実業出版社、2014年)が、41期生の最後の読書感想文になった。そして、驚くべきことが起こった。昨日、京都女子大での講義を終え、新幹線の中で12人分の感想文を採点していた。学生に課したのは、いつものようにA4ワード二枚である。

 

 留学と公務員試験のために2人減になったが、現役の4年生は12人。かなり文章が上手になった上級生でも、「A+」の評価をもらえるのは、いつもは半分程度。「A++」(最高ランク)のスコアをもらえるのは、4年生の学年でもふたりくらいだ。

 ところが、昨日の新幹線グリーン車に着席して、ビールを飲む前に採点をはじめてみると、、、、大川さん、今出川さん、菊地ゼミ長さんと、三人の採点を終わったところで、評価点は全員が「A++」!

 事情を言えば、来年度(2019年4月~)は、秋葉原の福島屋で共同プロジェクトがスタートすることが決まっている。昨年12月には、秋葉原にある福島屋の店舗を視察している。現場がわかっているうえに、福島会長には、法政大学の教室で商売の考え方について説明を受けていた。もともと選書が良かったこともある。そのうえで、読書感想文を書くモチベーションも高かったと思われる。

 

 それにしても、採点をはじめると、最初の3人がほぼ完ぺきな内容だった。ちと感動気味のところに、つづく男子二人(笠原くん、山崎君)の感想文も、なんと!「A++」。ビールを飲むどころではない。何かが起こっている?

 結果的に、12人全員が「A++」だった。早速、大川さんのレポートを写真に撮って、福島会長に送ってみた。すぐに返信があった。感謝のことばが戻ってきた。わたしからは、できるだけ早く4年生全員の感想文をコピーして送ることを約束した。

 

 こんなことは、40年以上教育をしてはじめてだった。一学年の全員が、最高の出来で卒業していく。実績の評価が高いのは、実は読書感想文だけではない。2018年度に、4社と取り組んできたフィールドワークの成果も、近年になく充実している。

 フィールドワークの成果は、2月6日の最終発表会までわからない。しかし、中間段階で見たところ、全チームがそれなりの結果を残している。ナチュラルローソンのサラダは来週発売になる。ストライプ(グリーンパークス)で発売されたシャエバターニットもほぼ完売状態。東京ドームのイルミネーションやBBQなどの取り組みも素晴らしかった。魚津市と料理人チームと開発した米騒動バーガーは、テレビでも放映されている。

 というわけで、本当に今年のゼミ生たちは優秀だった。わたしは、ここまでゼミの学生をべた褒めすることはない。それでも、優秀な学生を卒業させることができたことに感謝したい。

  

 次世代の42期生と43期生へ。先輩に負けずに来年も頑張ってほしい。

 これから、皆さんの感想文が採点に付される。結果はどうか?先輩の作品にはかなわないだろうが、でも訓練によって、みなさんは間違いなく成長していける。

 卒業していく41期生へ。みなさんの最初の読書感想文(2017年3月提出)が手元に残っているなら、再度見直してほしい。先週の提出分と比較すると、自分がどれほど成長したかがわかるはずだ。その軌跡を確認できることは、言わずもがなだが教師冥利に尽きる。