二日間の富山現地視察を終えて、千葉の自宅に戻った。ゼミ生や林社長と一緒だった。本日の午前中は、JFMAの巻頭言を書いていた。秋田への帰省体験からの結論:「墓参りの花の未来」。わたしたちの世代が最後で、仏花は消えてなくなりそうだ。この需要消失をどこで埋め合わせられるか?
二日間の現地視察と市役所でのディスカッションでわかったこと。魚津(食材)×米沢(製造)でコラボ駅弁を企画開発できれば、それなりに市場性はありそうだ。ただし、販売のための最大のネックは、食材の安定供給と原価(管理)にある。議論の段階で、駅弁として販売できそうないくつかの代案が浮上した。
1 「バイ飯」(富山湾で獲れるバイ貝を炊きこんだ漁師飯)
2 「イナダ飯」(漁協の工場で捨てているイナダの廃材パーツの活用)
3 「イナダ・バイ飯」(1+2のミックス)
4 アジやサバの活用(酢飯では既存品がある、福井や金沢の源など)
課題1:2と4については、二次加工場が必要である。
イナダ(計量段階で捨てられる部位と、廃材となるかまの部分)の再利用、
課題2:1については、バイ貝の仕入れ価格がそもそも割高になっていること。
*漁協のセリ市場で、大ぶりのバイ貝は、ひとつぶでセリ値が150円。原価が高すぎる。
**比較事例:魚津の駅店舗で、昆布巻きを販売していた。
ます昆布(二本入り)が630円、ぶり昆布が800円に対して、バイ昆布巻きは1160円。
原価が二倍になっている。これでは、バイ飯弁当が高くなりすぎる。980円が上限だろう。
とにかく、食材(バイ貝とイナダ)の弁当部品で、値ごろ感のある材料の安定供給は必須。
なお、中板橋の「うおづや」の新規料理メニューは、学生たちが考えることになった。市役所の会議の場では、店舗のオペレーションについても個人的な意見を述べた。実行できるかどうかは、店舗側の問題もある。しかし、魚津市が積極的な支援に回らないと、現状の問題を乗り越えることは難しいだろう。