セミナーで素敵な化学反応が起きる瞬間 @ NOAFを支援する会のセミナーにて

 昨日は、ロック・フィールドの中野郁夫氏(参与)を、一昨日は、カルビーの伊藤秀二氏(社長)をお迎えして、経営大学院でセミナーを開いた。それぞれ、「NOAFを支援する会」のセミナーと、経営大学院の「マーケティング論」の授業内講演である。どちらも盛況だった。

 

 おふたりともに、とても忙しいかたである。数か月前から、テーマの選定や内容について、わたしとメールで打ち合わせをしてきた。ところが、とくに中野さんのNOAFセミナーに関しては、肝心の講演会の事前告知(プロモーション・集客)が遅れてしまった。

 結果として、昨日の参加者は、大学院生を含めて20人弱にとどまった。だが、参加者の多寡は、セミナーのクオリティ(満足度)とはあまり関係がない。それどころか、やや努力を怠ったおかげで(反省が足りない!)、セミナー会場の雰囲気がずいぶんとアットホームになった。

 そのせいなのか、中野参与のほうはとくに、とても話しがしやすかったようだった。

 

 中野さんの講演は1時間20分ほどで、そのあとの20分は質疑応答の時間にあてた。セミナー会場(3階301号室)は静かながら、Q&Aのセッションは大いに盛り上がった。大きな教室(100人収容)なのに、参加者は多くはないのに議論のさいの熱気が半端ではなかった。質問コーナーがにぎわったのは、事前にローソンの宮崎広報部長とハイファイブ(サラダ専門店)の水野社長にお声がけしておいたからでもあった。

 さらに、第二部の事業紹介のコーナーでは、「坂ノ途中」(京都の野菜ネット卸・通販会社)の片山マネージャーをお招きしていた。第二部でご自身のプレゼンが始まる前に、中野さんに野菜の調達(契約者数や価格決定のことなど)について質問をしていた。立場が異なる事業者同士が、仕事のことで真剣に話せる場を提供できたことも議論を深められた要因だろう。

 その効果は抜群だった。これから先、ローソンとハイファイブの間で、新しい実験プロジェクトがスタートする。そして、水野社長と宮崎さんが同じテーブルについて話しあう場に、ロック・フィールドの中野さんが参加できる機会を設けることができた。素敵な化学反応が起こるわけである。

 

 NOAFのセミナーを企画した動機は、複数の会社(5、6社以上)の実務担当者が、自分の問題をぶつけ合う空間を作るためである。前回あたりから、その効果が見えてきた。今後のセミナー運営は、この化学反応が生まれやすい講演者と事業報告者を選ぶことにかかっている。

 そんなわけで、集客数にこだわることなく、質的な効果を考えながら、セミナーを企画していきたいと思い直している。