日本は平和だ! 車内に落とした財布を、白井タクシーの運転手さんが夜中に届けてくれる

 忘年会シーズン。昨夜もさんざん酔っ払った挙句、自宅に帰った。最寄り駅は北総線の西白井駅。駅から自宅までは歩いて7~8分。凍えそうに寒い。ついタクシーに頼ってしまう。730円を払おうとして、後部座席に小銭をばらまいてしまった。運転手さんが親切にマットをはがして100円を探して出してくれた。

 

 自宅に戻って、お風呂に入ってパジャマに着替えていると、玄関のチャイムが「ピンポーン」となった。

 こんな夜中に、何だろう? 「どなた様ですか?」と不審に思ったわたし。恐る恐るドアを開けると、そこには帽子を脱いだ運転手さんが立っている。

 「白井タクシーです。お財布をお届けに上がりました」

 そういえば、小銭を落としたときに、しゃがみ込んだためだろう。小銭入れはそのままに、大きなほうの財布を車内に残してきたらしい。それには気が付かずに、タクシーを降りて帰ってきたわけだった。

 タクシーの運転手さんにお礼を言ってから、そそくさとドアを閉めてしまった。これは非礼な態度だったかも。もうちときちんとお礼を言わねば。申し訳ない。本当に日本人は誠実だ。返礼はまた別の機会にでも。

 

 さきほど、かみさんから、「お礼のお菓子を買いましたよ」と連絡が入った。明日にでも、白井タクシーの事務所にお礼にお菓子を届けることにしよう。もしも、あのまま財布がなくなっていることに気が付かず、朝を迎えていたら、、、

 わたしことだから、狂ったように探し回ったことだろう。酔っ払っていたから、記憶もあいまいだ。そのまま財布が戻ってこなくても自業自得。現金8万円とキャッシュカードとクレジットカードが二枚。現金ももったいないが、カードの再発行が面倒だ。

 またしても、日本人の正直さと実直さに救われたことになる。自分も同じことをしてきたつもりが、他人の親切にはほんとうに感謝。そして、運転手さんには陳謝。白井タクシーさん、ありがとうございます。

 

 わが国は平和だ。財布やクレジットカード、運転免許証がいままで戻ってこなかったことは、これまでたったの一度だけ。仕事先の下田まで、踊り子号の車内で、財布を「すられた」ときだけ。それ以外は、カバンや財布や証明書などは手元に戻ってきている。

 でも、このような無様を続けていると、いつか痛い目に合いそうだ。気を付けなければ。