【角川映画】 続々(3)・「ファウンダー:マクドナルド帝国のヒミツ」の感想文

 今週(先週)も、三人の方から、「ファウンダー」の感想文をメールでいただいた。今回は、ちょっといままでとは傾向がちがっているかもしれない。いつものように匿名にする。名前を公表してもかまわないという方もいたが、扱いが面倒なので、引き続きイニシャルで。

 

 

 H.T.さん(オーガニック農家、元商社マン)
 ファウンダー見ました。非常に面白かったです。エンターテイメントの枠内で、ビジネス上のポイントが上手に描かれていてとても楽しめました。学歴などに拘らず人を登用した点も描かれていましたね。買収の経緯は本当にえげつないですが。。
 O.H.さん(元広告代理店ディレクター)
 株主価値極大の資本ロジックを是とすれば。飽くなき利益追求は経営の目的であって、マクドナルドはその成功の好例ということでしょう。そして玉塚さんのポジティブな受けとめ様は、ごく自然で真っ当なのだと思います。
 そして、「起業家、経営者が成功するためには、“感度の高い嗅覚” X “行動力・実行力・巻込み力”の両方が絶対に必要。」「あれくらいのパワー、行動力、結果のための非情さが無ければマクドナルド帝国は絶対に生まれなかった。」というお感じになったこともとうを得ていますね。
 素直でストレートなのが彼のいいところですしね。
 
 数日前、あるところで九州のトライアルという流通の永田さんという名物会長の話を聞く機会がありました。詳しくではありませんが、やはり「ファウンダー」をご覧になったようでした。
 経営者の方はみなさん関心あるのですね。
 永田さんは、やはり立派な成功譚のストーリーとお受けとめになったようでした。
 それが、この現在の日本では主流というものでしょう。きっと。でも、依然、私は大きな価値観のシフトの潮目にあるかもしれないと予感しています。Ray Krocの手腕を認めながらも必ずしもそれを賞賛しない社会へ。・・かなあ。と思案。
 K.T.さん(大手メーカー、人事部長)
 おはようございます!
 『ファウンダー』観ました。最高に面白い映画かつ考えさせられること多いビジネスケースでした。
 すぐれた経営者には根気・信念に加えて、時代の先を読む嗅覚が必要なんだとあらためて感じました。
 マクドナルド兄弟にも、効率化を実現するための根気と商業主義に陥らないで品質を維持しようとする信念があったはず。でも、事業を拡大することはできなかった。ファストフードが全米・全世界で普及するものだと気づいていなかった。そもそも彼らはそんな野心には興味がなかったのでしょう。
 一方のレイの根気と信念はまったく異なるベクトルに向けられていた。ファストフードスタイルがこれからの飲食業のスタイルを変えるという確信、もう二度としがないセールスマンには戻りたくないという野心、儲けることこそ善、口八丁で相手を口説き落とす勝負師。
 どちらが良い・悪いの二分論ではなく、すぐれたモノを創り出す人と、それを普及させる人では別の能力が求められるということですね。
 この映画を紹介していただいた小川先生に深く感謝します。